▽落とされる19 ページ20
目の前で小さな火花が散った。
ばちばちと音を立てて燃えていったそれは次第に大きなものへと変わって、私の方へ_____否、それは私の眼前で弾け飛び、奥の生徒の方へと吹き飛んでいった。ひゅ、と流石に喉が鳴った。
あまりの威力に周囲も軽くよろめいた。私の周りには綺麗な防御魔法が貼られており、塵一つ飛んでこない
ぱりん、と防御魔法が壊れるのと同時に、目の前にいた生徒が立ったまま気絶しているのが見えた。
どくどくと上がる心拍数を抑えつけながら、平静を装う。動こうにも、奥の生徒はもろに食らって倒れている為、まだ私の魔法が解除されていない。
一体誰が、と考えに行き着く前に、私の脳は危険信号が鳴り出した。
gr「中々悪くない闘争心だった」
ざわついていた場は一瞬静かになり、その声の主を認知するなり再び騒がしさを取り戻した。
私を静かに見下ろして、興味がないとでもいう風な顔をするその男、
『
gr「これはこれは…無様に尻餅をついた、赤子同然の人間がいるなと思ったが、天下のA様だったとは」
こいつ。わかっててやりやがったな。
腹が立って、攻撃魔法を打とうとしたその前に、その手はグルッペンに制されていた。
gr「魔法をかけられたまま無理に動くな」
『…離せ』
gr「なんだ、一人で動けないだろう」
『う"』
gr「この男の演説、見事だった。あの言葉が刺さった人間がある程度いるこの状況で、誰かが手を差し伸べてくれたらいいな」
そう言ってゆっくりと私から手を離したグルッペンは真顔で当たりを軽く見回した。
確かにそうだ。信頼が全て落ちていった訳ではないが、見下している、という発言を全で否定できる様な態度を今まで取ってこなかった。
癪だが、グルッペンの言う様に今この場で手を差し伸べてくれる人間などいない。
側に、審判ですら固まってしまった。そういえば彼は平民の出だったと記憶している。
『グルッペン』
多分私の表情は、今までに無いくらい険しいだろう。
『…手を貸してくれ』
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和奏(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…… (2022年7月23日 1時) (
レス) @page30 id: 670d6c146b (このIDを非表示/違反報告)
葛 - 帰って来て欲しい、、この作品はめっちゃ神だから、、我儘言ってごめんなさい。他でなんか言ってたらすみませんm(_ _)m (2021年4月1日 11時) (レス) id: e3a78427cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2021年1月5日 17時
