▼感情58__zm side ページ11
ハンバーガーを食べ終えてAを連れて外に出る。人に紛れて先程の店で待っていたが、まだ暫くは来ない様子。先程の店で買っておいたアップルパイを頬張りながらトントン達がら出てくるのを待った。
Aは俺の隣でじっと待っている。
特に何かを話す訳でもなく、四六時中無表情でずっとその調子。
ほんまに喋らん奴やな。
トントン、どうやって会話してん…。
zm「トントン達何食ってると思う？」
あの高そうな料理店で。
まぁけど、あんな堅苦しい所、俺が行ける訳無いだろうし。店の人とも会話できるかも怪しい。
少し待っても返ってこない言葉。ふとAを見れば、顔が真っ青。無表情なのは相変わらずだったが、少しだけ辛そうな、唇をぎゅっと噛んで、口元を手で覆った。あ、まずい。そう理解するのに1秒もかからなかった。口元を押さえて突然しゃがみこんだA。
zm「A…⁉どうした、気分悪いんか」
俯いたAに俺の言葉が届く訳なく。
昼時になって人通りも増えてきた。人酔いと、多分食べ過ぎ。いつもよりも食べていた様に見えたし。
俺も屈んでAの背に手を置いた直後、見張っていたトントン達がいる店から、三人と護衛が出てきたのが、激しい人通り越しにちらりと見えた。
いつまにか好奇心は消えて、三人から秒で目を離す。
zm「A、ちょっと我慢してな」
『…？』
zm「なるべく動かんで」
Aを抱えて、人通りの少ない場所は即座に移動する。あの三人はどうでもいい。
店の裏へ裏へと小走りで、人通りの少ない方へと。
たどり着いたのは田舎の方。そこまで遠くには来ていないが、この国でもまだ道を一本挟んでしまえばまだ発展していない場所に着くのである。
風通しの良いほぼ一面野原が続くのが見える、ちょっとした高さの塀の様な所にAを座らせた。
重くて分厚い買ったばかりの茶色のブーツを脱がせた。Aがそこに座った事により、俺と同じ目線になった。
zm「ごめん、食わせすぎた」
『いえ、大丈夫です…』
zm「気持ち悪い？」
『…すこし』
Aをそこに座らせてから十分程。
俺らが来た道を漂う様にして、此方へ向かってくる足音がした。
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すみれいん(プロフ) - 零さん» す、すげぇ…もう…考える力が凄いです。素敵なお話ありがとうございます！！！ (2021年1月31日 17時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - おぼろどうふさん» えぇ！！！ついにですとも！！！ありがとうございます笑 遂にですね…本当に嬉しい限りです、ありがとうございます！ (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - シャノ＠楓さん» 声が…声が……声の重要性は感情が芽生えたからこそ分かったんです……声がぁ…（自分で書いてて悶えてます） (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すみれいんさん» 飴ちゃんがこんな風にして使われるのは、knさんが飴渡し始めた時から構想にいれたりはしてました笑 ありがとうございます、そう言って頂けるととても嬉しいです！ (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 真さん» 書いてる自分もしんどくなってたりします……… (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年12月30日 18時
