▼感情49 ページ2
ふと思ったのだが、これはかなりナチュラルに手を繋げているのでは？とそこまで考えて思考を放棄した。あかん。やめよやめよ、こんな考え。
やっと入り口に着いて中へ入ると、感覚が無くなっていた足がじん、と痺れた。Aの方は如何だろうかとAを見れば、何故だか一歩も動かない。
tn「A…？？」
『…すみません。足、』
tn「…あし、足？はっ！もしかしてさっきので、やっぱ怪我したん？？挫いたんちゃう？」
『はい、恐らく…』
tn「A、おぶったる」
いえ、と俺を止めて自分で歩こうとするA。
流石に女子おぶるんはダメやろか。横抱きの方がええよな、無理に負担掛けたらあかんよな。
「ええから」とAの言葉も聞かずに、横抱きにすれば『すみません』と声がした。謝らなくても、無理に手伝わせてしまったのもあるし。
先程転んだ時に俺が気づけていれば良かった。
食堂行く前にまずは医務室やな。
gr「あ、トン氏」
tn「グルさん」
Aを抱えて医務室に向かう途中、額に絆創膏を貼ったグルさんと遭遇。
何かあったのかと驚いて聞けば、曖昧な答えしか返ってこない。どうせ雪合戦でもして雪で額切ったんやろな、なんて勝手に想像しておいた。微かに遠くから聞こえていた騒ぎ声もきっとそれだろう。
gr「トントンさんこそなんでAさん抱えてるんすか…？」
眉を潜めた後、すぐ口角を上げてにやにやとし始める辺り、本当に性格が悪い。
黒の外套に上等な革のブーツ。耳当てにニット帽、もこもことした手袋、完全装備のグルさんはA同様鼻を真っ赤にさせている。そうしてグルさんはポケットに手を入れて鍵を此方に差し出した。
今はぺ神も街へ出ているらしい。だから医務室は閉めている、と。
え、じゃぁAの手当俺がやるしかないやん
tn「Aが足挫いてん。それの手当しに行こうと思って…ぺ神おらんのか」
gr「そういうことか、俺はてっきりトン氏が手を出したのかと」
tn「あ？」
gr「冗談です。…なら俺も行く」
tn「おん、ありがと」
こうしてグルさんと医務室へ歩くのはいつぶりだろうか。多分、きっと新兵の時以来だろう。
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すみれいん(プロフ) - 零さん» す、すげぇ…もう…考える力が凄いです。素敵なお話ありがとうございます！！！ (2021年1月31日 17時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - おぼろどうふさん» えぇ！！！ついにですとも！！！ありがとうございます笑 遂にですね…本当に嬉しい限りです、ありがとうございます！ (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - シャノ＠楓さん» 声が…声が……声の重要性は感情が芽生えたからこそ分かったんです……声がぁ…（自分で書いてて悶えてます） (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すみれいんさん» 飴ちゃんがこんな風にして使われるのは、knさんが飴渡し始めた時から構想にいれたりはしてました笑 ありがとうございます、そう言って頂けるととても嬉しいです！ (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 真さん» 書いてる自分もしんどくなってたりします……… (2021年1月30日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年12月30日 18時
