脆い.04▽ ページ5
ぼやける視界が徐々にはっきりしてきて、更にその姿が脳裏にある記憶の彼と一致する。
『あ、赤髪の…、』
「ん？俺の事知ってんのか！そうか、そりゃ嬉しい。このメシ貰うぞ？」
反射的に縦に頷けば勢いよく食べ出した赤髪。
初エンカウントがシャンクス。戦闘態勢には入っていないが、てっきり青雉辺りだと思っていたので震えが止まらない。
間違えてボスが初期地点ダンジョンに来ちゃった感。
『お金は要らない…です』
「本当か！」と更に感謝をされ、先より数十倍も眩しい笑顔を向けた後あっという間に完食してしまった。一体その体のどこにこの量が入ったのか。
「ところで、お前なんでそんな妙な面つけてんだ？」
『あ、ぇ…これはおじいちゃんにプレゼントで貰ったんです』
聞いてきたくせに「成る程」とたいして興味なさそうに返事をされる。その後も何個か質問をされたがたいして覚えてない。
「海に出て長いのか？」
『いや、一時間も経ってないですけど…』
「一時間…い、一時間⁉なんで‼あ、もしかして家出か？何があった」
真剣にそう聞かれるが、この世界の人には家出という選択肢しか無いんだろうか。そんな訳…
少なくとも家出を決めて海には出ない。
海賊に会うのも貴方が初めてです、なんて乾いた笑いを零せば一瞬驚いた様な顔をしてから
「最初の海賊が俺で良かったなァ‼」
そう笑って乱雑に頭を撫でた。
…赤髪のシャンクスという人物に会ってる時点でキャパが超えているというのに頭を撫でられては、何も言えない。怖さよりも焦りの方が大きい。
それに、四皇がこんなとこで何してんだ。
急に冷静になった頭で状況をよく確認すれば、確かに店の中にいた海賊は全員顔を青褪めさせて私を凝視している。お前何者だよ状態。私が聞きたいくらいだ。
ある海賊は、ビールを飲んでるつもりだろうが全部溢しているし。
飲めてませんよお兄さん(震え)
いやけど待って。四皇もやばいのだが、その四皇と喋ってる私の方がやばいのでは？？？
ふと近くにいた見知らぬ海賊と目が合えばあからさまな顔で、口笛を吹いて顔ごと逸らされた。
顔ごと逸らされた。
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ひかり(プロフ) - 続編楽しみです。 (2020年4月25日 13時) (
レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
リーナ - コメント失礼します！めっちゃ面白いです！！これからも頑張って下さい！ (2020年4月23日 20時) (レス) id: 4ce14ca331 (このIDを非表示/違反報告)
ソル - 白ひげ海賊団とどんな繋がりがあるのか楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年4月19日 21時) (レス) id: 7bc681eabc (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年4月4日 11時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ミラージュミラー - トリップって難しいと僕は思います。なのにとっても面白い！小説アドバイス頂きたい位です！これからも頑張って下さい！ (2020年4月2日 10時) (レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年3月10日 13時
