脆い.28▽ ページ29
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「なんじゃァ、こんな小娘一人の為に
わざわざ時間割け言うちょるのか」
目の前に立つ赤色。
その奥で騒つく海兵。
今日は海軍に来て五日目。
あと二日、この暮らしを我慢すれば自由が手に入るというのに。ここにきて地獄を見るなんて
思いもしなかった。
あれからは早かった。
黄猿との適度な距離感を保ちつつ、的を撃ち抜けるくらいにはなったし。
『…すみません』
「フン…謝ればええというモンじゃない。不審な行動見せたら、容赦はせん」
『分かってます』
「…」
今私がいる場所は海軍の軍艦の上である。
何故かって…？
そんなのはこっちが聞きたいくらいだけど、
きっと、
本当に海賊じゃないのか図る為に一度私を本部から出して逃げ出そうとしないか見る為だ。
その監視適役として赤犬が選ばれた___と。
確かにな？？？青雉や黄猿より良いだろうさ。
けど、小娘じゃねーよ。
「邪魔はしんさんな」
邪魔なんかするか馬鹿野郎。
心の中で悪態を突くも口に出さないのは褒めて欲しい。それに、赤犬が嫌いな訳じゃ無い。
単にこの妙な威圧感というか、
絡み辛いというか…。
何日で帰れるかも分からないし。
後でその辺の海兵に聞いてみるか。
邪魔にならない様、船の中の客人部屋みたいなところに通された私は一人ソファの上で項垂れる。
なんでこんな事になったんだ…
『はぁ…』
数日前、突然あった提案。
"「Aちゃん、外出てみない？」"
不意にクザンさんの口から出た提案。
彼曰く、気分転換と言っていたものの…。
何が気分転換だ。嫌がらせを二乗させた様なモンじゃないか。赤犬の海軍船だって？
聞いてないよまったく…、
_____と、
突然船が揺れる感覚。
それに合わせて脳が揺れたかと思えば、部屋に飾ってあった白い花瓶が音を立てて割れた。
『___は、？』
扉に手を掛けて外の様子を伺えば、
先頭に赤犬を立てて大砲をドカドカと撃っている海兵が見える。
その先には一隻の船。
勿論、ぼんやりとしか見えないけれど。
ふっと赤犬が此方を見たかと思えば、
今度は海兵が数名此方に走ってくるではないか。
「危ないから近寄るんじゃないぞ」
「俺らが守ってやっからな」
…あ、結構です。
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ひかり(プロフ) - 続編楽しみです。 (2020年4月25日 13時) (
レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
リーナ - コメント失礼します！めっちゃ面白いです！！これからも頑張って下さい！ (2020年4月23日 20時) (レス) id: 4ce14ca331 (このIDを非表示/違反報告)
ソル - 白ひげ海賊団とどんな繋がりがあるのか楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年4月19日 21時) (レス) id: 7bc681eabc (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年4月4日 11時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ミラージュミラー - トリップって難しいと僕は思います。なのにとっても面白い！小説アドバイス頂きたい位です！これからも頑張って下さい！ (2020年4月2日 10時) (レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年3月10日 13時
