▼兵士の狭間__em side ページ29
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em「それでは、始めましょうか」
元指揮官であるAという人間のこの国の政治について学を教えるというのは約束された事実であり、自分もそれを了承した。
ただ突如増えた"社交界参加"という仕事。
元々、グルッペンさんの指示で着いて行く事にはなっていたが
しかも女避けやと？何を言ってるんだろうか彼は。
一人だって十分寄せ付けないやろ。
『あの、エミさん』
em「はい。なんでしょう」
『例の話は聞きましたか』
em「あぁ…社交界のお話ですか？」
『そうです。基礎的なものをエミさんに教われ、と言われてしまい…、』
申し訳無さそうに目を逸らした彼女からは以前の指揮官である威厳なんて微塵も感じられなかった。と言っても、自分は前線部隊では無いから指揮官である彼女と戦地で会った事なんて無いけれど。
em「あの人は自由やからなぁ」
何となく無意識のうちに吐き出した言葉が数秒宙を漂って、沈黙のこの妙に生温い風に運ばれていく。
今日は晴れだから課外授業でもしよう、となって外にいる。勿論城内。
そこらの国よか城の面積は広い筈だから退屈はしないだろう。飽きるかどうかは別として。
『自由にも程がありますよ』
em「いい意味で子供心を忘れていない面もありますし。…と、そろそろ勉強に戻りましょう」
『またこの国の歴史ですか？』
em「いえ、今度は政治です」
流石というべきか、物事の吸収能力というものが今まで教えてきた人間と比べてダントツでずば抜けている。素直に聞き入れているからというのが一つと、この国の知識がゼロスタートな為余計な情報も無いから覚え易いかもあるかもしれない。
上書きなんてしなくて良いのだから。
辞書並みに分厚い政治関連の本も、彼女からすればちょっとした絵本なのかもしれない。
em「読書はお好きですか？」
『…いや、嫌いですよ。総統の気が知れない』
牢での出来事、まだ少し根に持っているらしい。
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しおりん(プロフ) - ふ〜ん！3ｺﾒ！続編おめでとうございます(о´∀`о)更新大変だと思います､頑張ってくださいね(*´▽｀*) (2020年6月23日 23時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
さわー - ふーん、2ｺﾒ!続編おめでとーございますっ！更新楽しみにしてますっ！(ですが無理はせず！) (2020年5月26日 15時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ピーたー - ふーん、1ｺﾒ！続編おめでとーございます！更新待ってます！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年5月24日 14時
