▽似た者同士 ページ14
『あの、トントンさん』
恐る恐る声を出して、顔色を伺って。
流石に私の意図が見えてしまったのか、彼は私を横目に「気にせんといて」と一言返した。まだ何も言っていないじゃ無いかなんて言える訳もなく、私の心配は虚しく消えた。
彼曰く、寝てる時間がいちばん無駄だ、とか何とか。
いやいや……身体の構造ぶっ壊れるって。
それでも彼は寝ずに、一応休憩は取っているらしいから寝ていないよりはマシ。
…って、私はこの人を心配しに来たのではない。
何をすれば良いのか、聞きに、来たんだ。
『トントンさん、質問なんですけど』
tn「睡眠については聞かへんからな」
『違いますよ…私は何すれば良いのかな、と』
tn「ん？…あ、あー。せやった。言うん忘れとったな」
『？』
頭を掻い後、数秒空を見つめた彼は何かを思い出したらしく机の上の山を漁り始めた。この資料だらけの部屋で、その山の中に目的のものがあると覚えているのも凄いが。
ほんの１、2分程度で求めていた資料を見つけ出した彼はそれを私に渡そうと立ち上がった。
ただでさえ足場のない場所なんだから動かなくてもいい、と私から手を伸ばせば「すまん」と言って執務机の向こうから資料を手渡された。
読んで、と。
束数こそ多いが一枚にある文字数は大した数では無く、ものの数分で読み終わってしまった。
tn「やる事、分かった？」
『理解しました…』
tn「なら良かったわ。細かい事は当日言われるやろから、深く考えんでええよ。あ、それからAの部屋は、俺の部屋を背にした右隣の部屋の更に隣な」
隣の部屋は物置部屋。
主にトントンさんが使ってるものばかりだとか。といっても、家具とかではなくて、資料とかそういうやつ。どんだけあるんだと耳を疑いたくなったが全て本当の様だ。
私がやる事は資料によるとそこまで難しいのものは無い。一先ず明日は仕事服を買うらしい。
その次の日から数日間はこの国や城、軍についての知識をとにかく詰めろ、と。
暗記は任せろ(真顔)
訓練は今のところ禁止で、様子を見ながら検討するとの事。許される範囲はちょっとの走り込みとストレッチくらい。
注意事項に、ゾムとは交戦するな、と総統の字で付け足されていたのはちょっと面白かったり。
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しおりん(プロフ) - ふ〜ん！3ｺﾒ！続編おめでとうございます(о´∀`о)更新大変だと思います､頑張ってくださいね(*´▽｀*) (2020年6月23日 23時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
さわー - ふーん、2ｺﾒ!続編おめでとーございますっ！更新楽しみにしてますっ！(ですが無理はせず！) (2020年5月26日 15時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ピーたー - ふーん、1ｺﾒ！続編おめでとーございます！更新待ってます！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年5月24日 14時
