▽自由な彼は大声を ページ25
突然聞こえた大きな声にショッピさんの奥から猛ダッシュしてくる影を二つ見つける。
片方は"ロボロ"と叫びながら、もう片方は何も言わずに血相だけ変えて此方を見て走っている。この城に静かな時間は無いのかと怖くなったが、もう我々国がそういう場所だと認識するしか無かった。
⁇「ロボロ‼どういう事やお前！！なんで俺に先に言わんのや！！活殺屋来とんなら言えや！！」
rbr「活殺屋"さん"じゃボケェェコネシマ！！！！」
⁇?「ショッピ君もなんで何でインカム切ったん⁈」
syp「うるさかったんで」
ロボロさんに大声で叫ぶのは、明るい金髪に半袖半ズボンといった軍人とは思えない格好の男。
ショッピさんに突っかかるのは、ニット帽を被った煽り顔してる男。
二人とも私の存在に気づいているのか否かはわからないが、こうも話を進められると自分は空気なのだと錯覚しそうだ。
助けを求めるべく前にいたショッピさんの服の裾を少し引けば驚いた顔のニット帽の男と、紫の肩越しに目が合った。
⁇?「は…、」
『ショッピさん。誰ですか、この人達』
syp「犬二匹です。気にしなくて良いですよ、早よ食堂入りましょうか」
rbr「あ、せやな。ナイスショッピくん」
syp「いえいえ」
ショッピさんとロボロさんは、くるりと男二人に背を向けて私の背を軽く押した。そのまま大きな扉に手をやって開けば視界に広がるのは綺麗で広い食堂。
美味しそうな匂いに誘われて少し口角を上げれば横から小さな笑い声が聞こえてきた。
⁇「待て待て待てェェい！！！
…ショッピ君、其奴ほんまに活殺屋さん、同業殺し"様"なん？」
syp「当たり前じゃないすか。不満ですか」
⁇「不満とかとちゃうねん。証拠はあんのかって事や、俺だって活殺屋さんは崇めるし唯一の俺の光言うても過言では無いしな？確証は欲しいやろ」
syp「…と、言われても」
そう言った水色の彼に目を細めて眉を寄せたショッピさんがちらりと此方を見た。どうしましょう、そんな事を言われている様な気がした。
自分は殺し屋だが人を助けない訳でもないし、彼は
ちょっとだけ、その水色に私が殺し屋という"確証"ってやつを与えてやろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1270人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
野菜 - 文才ありｽﾞｷｨ!!!絵も凄いですねぇ… (2020年12月25日 22時) (
レス) id: 13d957e87a (このIDを非表示/違反報告)
世阿弥 - 更新頑張ってください！！応援してます。 (2020年12月22日 23時) (レス) id: 6e54989a60 (このIDを非表示/違反報告)
白玉色の赤えのぐ - あと更新がんばれください！！！！ (2020年11月11日 20時) (レス) id: 199b62a433 (このIDを非表示/違反報告)
白玉色の赤えのぐ - 貴方めっちゃ絵上手いですね！貴方めっちゃ絵上手いですね！貴方めっちゃ絵上手いですね！（大事な事なので三回言いました） (2020年11月11日 20時) (レス) id: 199b62a433 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - 雫さんの文章表現力と画力が大好きです！すっごく、すっっっごく尊敬しています！陰ながらですが、これからもずっと応援しています！！あまり無理はなさらないように…！ (2020年11月8日 22時) (レス) id: 83f48e582b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：零
| 作成日時：2020年5月23日 15時
