【wrwrd】推しは活殺屋。

▽天の声と怒声 ページ23

時間があったら来て下さい、と言われれば行く。
だからロボロさんの元へ来たのだがこの様子じゃ忙しそうだしまたにしておこうか…、とも思ったのだけれど、部屋の扉を開けただけでこの反応じゃすぐには帰れなさそうだし。

小さなインカムを耳につけたまま、彼は凄い勢いで立ち上がって私を部屋の奥へ案内するなりソファに座らせた。
ふと壁を見れば先ほどあげたサイン有りの服が飾られている。やめてほしい。切実に。



rbr「ほ、本当に来てくださるとは…」
『ロボロさんの都合気にせず来てしまったので、すみません』
rbr「全然！！！寧ろありがとうございます！！こんな端っこにある部屋来てくれる人なんておらんので！嬉しいです！」
『は、はは…、』



挙動が少し大袈裟な彼を視界に入れつつ、奥にあるモニターに視線をやる。一定のリズムで鳴る電子機器の音が耳に反響している。
この場所で何時間とこれを操作しているロボロさんが純粋に凄い。



『そのインカム…他国じゃ見ない形ですね？』



今まで仕事として行った国もインカムを付けている軍人はいたが、国の象徴が描かれているとかそれくらいの違いしか無いのに比べてロボロさんが付けるインカムは少し特殊であった。
ショッピさんのは手に収まるくらいの物でロボロさんのは耳に付けるタイプ。

口にした疑問に反応した彼は耳から一度インカムを外して此方に差し出した。


「付けてみますか」と。



『いいんですか？』
rbr「是非！」
『ロボロさんが作ったんですか』
rbr「元の機械は外交で手に入れたモンで、それをちょいといじっただけですよ」


普通に凄いじゃないか。
耳に付ければ確かにフィット感もあったし、雑音なんかも聞こえない。
すると、丁度耳につけた時ｻﾞｻﾞｯとどこか聞き覚えのある音がして「俺や、コネシマ」と大きな声が聞こえてきた。


『あ、ロボロさん…誰かと繋がったみたいですよ』
rbr「んーと…コネシマやな。試しに喋ってみます？」


kn〈…あ？誰やねんお前、ロボロやないな？〉


怒られてるのかこれ…。
助けを求めるべくロボロさんを見るも彼本人に声は聞こえていないから、頭に疑問符を浮かべている。
疑いを晴らそうとして、声を出そうと口を開けば、


kn〈占拠でもされたんか…？〉


通信がﾌﾞﾁｯと切られた。

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