守る.02 ページ3
待ってちょっと待って。
この世界に来てから何度目かのストップを心の中で叫びながら看板を凝視する。そこに書かれた米花町。
そんな街存在しないというのにそこにはある。私が知っている米花町なんて一つしかない。どうしようマジで推しに会えるかもしれない喜びで吐き気がしてきた。
「Aちゃんおいで〜」
今それどころじゃないんだごめんよパピー。
米花町って……
『こあん！！！』
コナンね。喋れないからさ上手く。なんかこう呂律が回らなくってまともに喋れんのですよ。
そうだ、米花町は名探偵コナンの世界。確実に
喜びもあるのだが悲しみもあったりする。夢小説みたいに事件巻き込まれんの嫌だわ！とかじゃない。
三年だ。三年。私はこの世界に来て三年いたというのに推し達と同じ空気を吸っていた事に気づかなかった悔しさよ！！もっと堪能するんだった！！ちくせう！
「こあん？」
「なんかの暗号かな〜？」
そもそも同じ世界線にいて米花町という場所に三年もいれた事実よ！！もう一度やり直したいくらいだ。
…けど待てよ？
夢小説とかって割とトリップ初日とかにキャラと会っておっふして(？)事件巻き込まれてんのに、三年間平穏な私結構凄いのでは？？
「A〜！帰るよ」
『うーん！』
…今の私結構出来すぎ君なのかもしれない。
.
と、調子に乗っていた九年前の自分を恨みたい。突如現れた不運な事件で私の母と弟が亡くなった。
父は無事だった。
「なんで」
父はその一言を言った。パピーマミーとふざけていた日の私をぶん殴りたい。どうして家族を失わなきゃならないんだ。
ちょっと酷すぎやしないか。
転生して、二度目の人生だから、知っていた世界だから、この事実を達観してしまっている今の自分も嫌いだ。涙が出てこない
「ごめんな、A。おまえは俺が必ず守るから」
父親にそう言われて抱きしめられる。父の肩越しに見える血の海と二つの何かが視界に入る。
そこでようやく気づいた。
ここは、名探偵コナンの世界。
『ありがとう、お父さん』
元いた世界よりも、何倍も死と隣り合わせな___
.
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月19日 22時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 紗奈さん» 大変長らくお待たせしました！この先も楽しめる様、更新頑張りたいと思います！ (2020年5月1日 18時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - てにゃんにゃんさん» ありがとうございます！作品を好んで見てもらえる事、嬉しい限りです。更新頑張っていきます！ (2020年5月1日 18時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - KAZUKIさん» 安室さんの尊さにはいつも驚かされます…降矢零という人物がもう無意識のうちにイケメンばら撒いてるので困ったモンですほんと。更新頑張ります！ (2020年5月1日 18時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 最新楽しみです！ (2020年4月26日 19時) (レス) id: 0bf5c2ae4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年1月18日 16時
