44___赤い車 ページ34
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目の前に見えた赤い車、やっぱり貴方の車だったのか
『昴さん』
運転席から微笑で降りてきたのは昴さんで、荷物をぱっと取って助手席に私を乗せた。それから子供達を後部座席に乗せて、運転席に戻ったところでようやく口を開いた。
怖いくらいに長い沈黙といつぞやのコナン君の様な笑みで叫び出しそうになった。
沖「お帰りなさい、退院おめでとうございます。もう傷は大丈夫なんですか?」
『大丈夫です』
沖「どこか痛むところは?」
『無いですよ』
職質ってこんな感じなんだろうか。頭に巻かれた包帯のせいで重症に見えるんだろう。
本当に大袈裟な病院だこと……。
かと思えば、
昴さんは私の頬に手を添える様に弾の掠った部分に手を置いた。いや、顔近。この人距離感知らないんだろうか。
沖「無茶、しないでください」
何かにお願いするみたいに昴さんは落ち着いた音色でそう言った。
「ドラマみたい…」とか言ってる場合じゃないよ歩美ちゃん。ちょっと恋愛ドラマ見過ぎだよ君。子供の前で何調子に乗ってるんだ、と思いながら名前を呼んでも反応が無い。
『お、沖矢さん』
そう言えばぐっと顔近づけられて何時もの様に「昴です」と秒で返された。
ぱっと手を離してハンドルを握った昴さんは車を運転し始める。後ろできゃっきゃしてる探偵団達を静かにさせたいけれど、無理そうだから黙って車に揺られていた。
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江「Aさん…!良かった、傷はもう大丈夫なんだね」
『おかげさまで』
コナン君は顔に絵の具を付けながら私に笑いかけてくれた。大丈夫、っていうか全部コナン君がやってくれたんじゃ無いの。あの花火だって、
狙撃のタネは分からないけどあの花火の光は間違いなくコナン君の物だった。
警察とでも協力したのかな。
灰「元気そうで何よりだわ」
『うん、ありがとう』
歩「ねぇねぇ!哀ちゃん!さっきね__」
こっそり何かを哀ちゃんに耳打ちする歩美ちゃん。絶対碌な事じゃないな、と思っていれば案の定哀ちゃんはこちらを見てにやりとしていた。
江「え、何々?歩美、Aさんなんかあったのか?」
灰「ダメよ、江戸川君にはまだ早いわ」
歩「コナンくんには内緒だよ!」
江「えぇ…?Aさん、」
『こればっかりは私も本当に分からないよ』
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零(プロフ) - いつも楽しみにしています!これからも頑張ってください!!!すきです!(名前一緒ですね) (2020年3月3日 17時) (レス) id: 0555cdda7c (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - 赤井さんによるコナンくんのトイレ近い認識にはめっちゃ笑いました(笑) (2020年2月2日 20時) (レス) id: 15ab691acf (このIDを非表示/違反報告)
陽毬 - 零さん» 今書かれてる映画のところ見ました!(テレビで、ですけど)原作の流れに沿ってて、夢主ちゃんが自然に登場してるのが面白いし楽しいです!毎回高評価ポチしてます 数には入んないんですけど、、無理のないペースで更新してください 楽しみにしてます! (2020年1月27日 21時) (レス) id: 8fcda6294e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 陽毬さん» 一気読みですか!?ありがとうございます…改行のところまで細かく見てくださってるとは…更新頑張ります!!真実はいつも1つ!(多分) (2020年1月19日 9時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - SAKURAさん» ありがとうございます!出来るだけ早めに更新出来たら良いです、頑張ります! (2020年1月19日 9時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2020年1月7日 11時