コナン君だけお引き取り下さい。II【沖矢昴】

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世「傷跡、残るのか？」

『ううん。ちゃんと薬塗れば大丈夫らしいよ。最近の医療技術に感謝だね』



ははは、と笑えば「そうだな」と言われた。今日は退院の日。もう少ししたら蘭ちゃんや園子ちゃん、阿笠博士達が迎えに来てくれるらしい。

普段着に着替えた真純ちゃんと私は、ソファに座り込んだ。もう少し経ったらロビーに向かうつもりだ。



『そういえば、真純ちゃんお兄さんいるんだっけ』

世「まぁな！……もういないけど、凄いかっこいいんだよ！シュウ兄は何でも出来て__」




お兄ちゃん自慢をひたすら聞かされる。勿論興味あるから聞けて嬉しいんだけど。なんか聞けば聞く程ハイスペックな人だな…と。

得られたのはそれだけだ。



『あのさ、真純ちゃん。赤い車に見覚えあったりする？』
世「赤い車？無いけど、それがどうかしたのかい？」
『知らないなら良いんだけどさ』



いや、まさか___。



んな馬鹿な話ある訳ないか、と一人とある疑問に頷きながらそろそろ時間だからと立ち上がった真純ちゃんを見る。


『そうだね』






それだけ言って病室を後にした。





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歩「Aお姉さん！！」
光「怪我は大丈夫ですか！」
元「やっと退院だな！」


園「Aさん！世良さん！」
蘭「退院おめでとう！」



そんな大袈裟だな、と思っても嬉しいのは事実だ。『ありがとう』と言いながら病院の玄関で喋る。そういえばコナン君いないな…なんて思っていれば

コナン君はずっとサボっていた模型に一人で色を塗っているらしい。見張りで哀ちゃんがいるとか。



『そういえば博士は？』

歩「博士ね、なんか通信機の試作品失敗しちゃって」

光「灰原さんに怒られてました」

元「今頃泣きながら掃除してるぜ」



おぉ…手伝ってあげなよ君達…通信機ってもしかして私のやつかな？だったら嬉しいなんて思いながら蘭ちゃん達にもお礼を言った。


この後、女子高生チームは退院祝いにこのままお出かけらしい。私も誘われたけどコナン君にお礼言って無かったし…。




『それじゃ帰ろうか探偵団諸君』


歩「うん！…って、Aお姉さんどこ行くの？」
光「そっちはバス停ですよ？」




そういや、君達何でここまで来て___





元「昴兄ちゃんの車ならあっちだぞ？」





そっちでしたかー。



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