▽燃える赤色 ページ24
後ろに子供の泣き声を置いて総統の腕を無理矢理引っ張って走り出す。走って2、3分で息切れ始めた総統を、休憩させるつもりは無い。
gr「待て、おい、っ」
『走って二分だ‼へばってる場合じゃない」
gr「1ヶ月まともに身体動かしてへんのやぞ‼」
『黙って走ってくれ！』
今一瞬、総統の素が見え隠れしたがそんな事を気にしている余裕が無い。
あれは、
___あれは確かに新兵の"豚六"君
まさかここまで追うのが早いとは。
てっきりノゾム辺りがぶっち切りで早いと思っていたが見当違いだったらしい。
あの頭脳と体力を持ってそこまで目立たずいた豚六君だったが、まさかここまでとは…
おねーさん聞いてない…‼
まだ後ろからの足音はしていないから多少距離はある筈…だが、体力的にも限界が近そう。
総統がね。
総統がね‼
『一先ずここは______』
刹那、
視界の端に赤色が横切った。ひゅっと息を吸えば入ってきたのは重苦しい空気。
引いていた腕をばっと離して、行手を阻む赤い影に向き合った。
一秒が何十分の流れに感じる。
珍しく心臓がばくばくと音を立てているのは、きっと走り疲れてきたからだ。断じてビビったとかでは無い。違うからね、本当に。
⁇「はぁ、ようやく追いついたわ…」
ため息を吐いた豚六君は落ちかけていたマフラーを首下までぐっと上げてから、私を見た後後ろにいる総統に目を向けた。
…どっから湧いてきた。豚六君。
『…豚六君、空から降って来なかった？』
⁇「正確には屋根の上から、やけど」
『どうりで気付かない訳だ』
はははは、と人生で一番乾いた笑いが漏れる。
gr「とん、ろく?」
不思議そうな総統の声。
gr「良い名前だな、豚六君？」
⁇「…ふざけるのも大概にせぇグルさん。俺らがどんだけ走り回ったと思ってんねん」
gr「すまん」
知り合いか。
…は？？？？知り合い？？？今豚六君、総統のことグルさんって言った？？？
あっけらかんとしていれば、面白そうに顔を覗く総統が視界に入る。いつの間にかどこからか流れてきていた殺気は消え、代わりにあったのはにこりと笑う豚六君。
??「騙してすんません、Aさん」
ま、目元笑ってないんすけどね。
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零(プロフ) - kouboukunさん» ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！多分は基本的に危なそうだな…という勝手な想像に共感してくれている様で何よりです…()これからも更新頑張ります！ (2020年5月24日 18時) (
レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
kouboukun(プロフ) - なんかこれを見て思いました・・・。総統の多分は危ない多分ですね(*´▽｀*)面白かったです！すごく夢中になって読める小説だし、奥が深くて、好きです！（突然の告白。）これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月20日 16時) (レス) id: 6b5d77f9d6 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - seruharu217さん» syp君についてはまだ出て一話目ですので、情報量が少なかった様ですみません…次の話辺りからもう少し詳しくするつもりですので、その際分かるかと…！（質問に添えていなかったら申し訳無い）ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！頑張ります！ (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - もっちさん» ありがとうございます！今や社会はその話題で持ちきりですしね…無事元の暮らしが出来る事を祈るばかりです。今後も面白い作品に出来る様、更新頑張っていきます！ (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
seruharu217(プロフ) - あの、すみません。ショッピ君ってどんな立場ですか？二人いる感じなんですかね・・・？このお話は好きです！更新頑張ってください！ (2020年5月13日 17時) (レス) id: e769def405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年3月15日 14時
