▽隠れた場所に ページ19
gr「ガバガバだな」
『いちいち口にするものでは無いだろ』
門兵の難関ゾーンを難なく通った私と総統は、
城から盗んだ馬車で城から大分離れた場所にいる。
酔った門兵の名前を借りてこの馬車を借りた形であるから、馬車消えてんぞ！っていう騒動にはならない。
国境の近くまで来たらこの馬車も乗り捨てなければ。
gr「それにしても、何故お前はここまで俺に手を貸す？何の利益も無いだろ」
『記念だと言った筈だよ。私はクズが嫌いだ、と』
gr「無能が嫌いか」
『いや？考える脳の無い奴等が嫌いなだけだ。
何も無能全員敵に回すつもりは無い』
整えられていない道のせいで馬車の揺れが大きい。
さっきそのせいでドアに軽く頭ぶつけていた総統を見た時は、吹き出すかと思った。
申し訳ない。
悪いとは思ってるよ、多分。
悪い事をしただろうか。
ショッピ君も置いてきてしまったし、
礼の一つも言えていない。
最終目標としては、総統を我々国に返せばそれで良いのだが。その時が私の最期だとも思っている。
『国境近くまで行ったら、馬車を捨てる。
準備をしておいてくれ』
そう言えば何も言わずに一つ頷いた総統。
このまま行けばあと数十分でそこまで辿り着く。
あとは歩いて国を超えた後、
あの場所に向かおうじゃないか。
.
『やっと着いた…』
本音が出たところで総統が目の前にある小屋を見て口を開いた。
gr「何だ此処」
国境手前で馬車を乗り捨て、
国の、指揮官としての腕章を見せれば簡単に国から出る事が出来た。
こういう時だけ、指揮官という立場まで上り詰めてよかったと思う。
国境を越え、暫く歩いて着いたのは街から少し外れた場所にある小屋だった。
この辺の領域は元々どこの国のものでも無いので、
共有出来る場所の様になっている。
『避難場所だよ。
共有スペースみたいなモンだ。バレる心配は無いから安心して貰っていい』
gr「…」
とはいえ、ここだって何があるか分からないのは事実。いつ、敵襲が来るかは分からない。
私の後に続いて入った総統。
誰も使っていないだけあって少し埃っぽいが今日くらいは凌げる筈だ。
必要最低限のものは揃っているし。
まぁ、安全の為に私が起きていれば問題無いだろう。
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零(プロフ) - kouboukunさん» ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！多分は基本的に危なそうだな…という勝手な想像に共感してくれている様で何よりです…()これからも更新頑張ります！ (2020年5月24日 18時) (
レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
kouboukun(プロフ) - なんかこれを見て思いました・・・。総統の多分は危ない多分ですね(*´▽｀*)面白かったです！すごく夢中になって読める小説だし、奥が深くて、好きです！（突然の告白。）これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月20日 16時) (レス) id: 6b5d77f9d6 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - seruharu217さん» syp君についてはまだ出て一話目ですので、情報量が少なかった様ですみません…次の話辺りからもう少し詳しくするつもりですので、その際分かるかと…！（質問に添えていなかったら申し訳無い）ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！頑張ります！ (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - もっちさん» ありがとうございます！今や社会はその話題で持ちきりですしね…無事元の暮らしが出来る事を祈るばかりです。今後も面白い作品に出来る様、更新頑張っていきます！ (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
seruharu217(プロフ) - あの、すみません。ショッピ君ってどんな立場ですか？二人いる感じなんですかね・・・？このお話は好きです！更新頑張ってください！ (2020年5月13日 17時) (レス) id: e769def405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年3月15日 14時
