コナン君だけお引き取り下さい。【沖矢昴】 (ページ9)

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03___ハイネックページ9

『それじゃ付けるよー』

「「はーい！」」

なんで私が…。

ヘビ花火に火をつける役に任命された訳だが、中々難しい。つけた瞬間離れたい。ヘビ花火嫌い。
素早く火を付けてコナン君の方へ避難する。

江「お疲れ様」

『コナン君もっとはしゃぎなよ、小学生でしょ』

向こうでわーぎゃー騒いでいる少年探偵団のみんな。

灰「行ってくれば？コナンくん」

江「るっせぇ、灰原も小学生だろ」

『二人とも行ってこいや』

こちらもこちらで行け行け、と騒いでいれば丁度阿笠博士の家のインターホンが鳴った。その瞬間、すっと二人の顔が真顔になる。

『どした？』

そう聞けば、私は哀ちゃんに急に腕を引かれて歩美ちゃん達の方は連れて行かれた。
どしたまぢでほんとに。

灰「私たちにも花火くれる？」

歩「うん！いーよ！」

『あ、哀ちゃん？コナン君は……』

灰「ダメ」

ぐっと服を引かれる。

何故、と思ったのも束の間。哀ちゃんの顔は物凄い怖かった。ええぇ……哀ちゃん顔こっわい。

灰「…ほら、江戸川君なんてほっといて花火しましょ」

『哀ちゃん……漸く遊ぶ気になったんだね！嬉しいよお姉さん』

灰「……そう」

哀ちゃん目が点になってる。

けどあれでしょ、見ちゃだめなんだよねきっと。コナン君の方は。なんかすっごい刺さるほど視線感じるけどね？知らないからなお姉さん。

元「あれ？コナンといるのって昴の兄ちゃんじゃねぇか？」

光「え？」

歩「あ！ほんとだ！昴さんだ！」

無邪気な子供に罪は無い。

子供三人はコナン君がいる筈の方向に思いっきり手を振っている。これ私もそっち見ないと不自然だよね。

哀ちゃんは今日一番のため息を吐いて、コナン君の方を見た。それは私も見て宜しいと言うことで？

歩「昴さんこんばんは！」

元「また肉じゃがかよ」

光「ちょっと元太君、失礼ですよ」

「すみません、作りすぎてしまって」

「お裾分けに来ました」と笑うこの男はまたまた顔面偏差値ハーバードレベルの人だった。

歩「昴さんすごい頭いいんだよ！」

灰「いつもお裾分けに来てくれるのよ」

『そっか。
頭は良いのにいつも料理の分量間違えるんだ……』

独り言のつもりがコナン君にばっちり聞こえていたらしく、彼は一人で笑いを堪えていた。

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