コナン君だけお引き取り下さい。【沖矢昴】 (ページ7)

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ー江戸川コナンsideー

江「別にお前が来る必要は無かったろ？灰原」

彼女からの了承の返事を貰ったところで隣にいる___小学生なのに可愛げのない奴を見やる。

って言っても、俺も人のこと言えねーけど。

灰「あらそう？
貴方がまた変な事に首突っ込んでるから思わず心配で

………その人、悪い人じゃ無さそうだけれど」

携帯の画面に表示された"A"という文字。

今日知り合ったばかりの、不審そうな顔をした二十代くらいの女の人だ。

まぁ色々あって、俺が銀行強盗を倒した後。何故かあの人だけは俺を不思議そうに見ていた。そりゃまぁ小学生が大人相手に戦ってたのは事実だけどよ…そんな気になるか普通。

江「いや？この人は多分一般人の普通の善人だぜ？」

灰「じゃぁなんで…」

江「奢ってもらったお礼」

灰「……あ、そう」

「呆れすぎてため息も出ないわ」と言った灰原は腕を組んで俺を見た。

しゃぁねーだろ。探偵ってのは疑うのが基本なんだから。Aさんには悪いけど、俺は俺のやり方で行かせて貰う。

灰「……あ、あの人じゃない？」

灰原の声ではっとして少し離れた場所、道路の向かい側を見れば携帯片手に周りをきょろきょろ見ている人が一人。

彼女だ。

江「Aさーん！！」

江戸川コナンをオンにして彼女に向かって大きく手を振る。向こうも気づいたのか、Aさんも小さく手を振ってくれた。

灰「手振られて喜んでんじゃないわよまったく…」

江「別に喜んでねぇよ」

かと思えば、信号機も何も無いところで彼女は急に道路を横断してこっちに来た。

『さっきぶりだねコナン君』

江「ちゃんと横断歩道で渡ってよ」

『確認したから大丈夫』

何が大丈夫なんだか……

『あれ？その可愛い子は？』

ふと灰原を見れば…

灰「灰原哀よ、江戸川君の同級生。よろしく」

お前だって喜んでんじゃねーかよ。

いつもより少し口角の上がった灰原を見て、Aという人間が確実にこちら側の…一般人だと確定した。

『そっか、よろしくね哀ちゃん』

灰「けど、江戸川君の言う通り。
ちゃんと横断歩道で渡ってちょうだい

……この米花町じゃ尚更ね」

『ご、ご最もで御座います』

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