コナン君だけお引き取り下さい。【沖矢昴】 (ページ28)

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13___強行突破ページ28

ー江戸川コナンsideー

Aさんの家を知っているのは、銀行強盗の時に小型発信器を付けておいたから。ちょっと気になってたし、勘だけどな。
けどまぁその勘は見事外れて…
彼女はただの善人だった訳だが。

沖「コナン君は彼女の家知ってたんですか？」

江「え？あ、う…うん」

沖「合法的に？」

「勿論」と上擦った声で赤井さんに返す。
つか、何で赤井さんはこんな彼女に目光らせて見張るような真似してんだよ…
もしかして何か俺が気付かなかった事に気づいたとか

話し合いだってしたじゃねーか、
だとしたら…？

沖矢昴としての関心なのか。

赤井秀一としての関心なのか。

江「ねぇねぇ沖矢さん」

少し先を歩く彼女をちらと視界に入れつつ、隣を歩く昴さんに声を掛けた。

江「彼女、怪しいところなんて無いよ？」

そう聞けば、ちょっと意外そうな顔をされる。
なんだよ…はっきり言ってくれよ
しかし、俺の期待はあっさり裏切られ「コナン君は知らなくて良いですよ」と。

コナン君…今日はボウヤじゃねーのか？

江「ふーん…」

俺に気づかない事？本当に？
だとしたら、気になるし…あ。

良い事思い付いた

.

『ここまでで大丈夫ですよ。
オートロック解除して帰宅出来るので、

わざわざありがとうございました』

顔が引き攣る様な笑みで言われても説得力ねぇっつーの。そんなに嫌か？

江「ねぇ、Aさん。
僕お喉乾いちゃった！」

『そっかー。ばいばいコナン君』

江「待って待って！本当だから！」

鬼かこの人。

逃げる彼女の手をギリギリで引けば心底嫌そうな顔をした彼女と、成る程、って顔の沖矢さんが目に入る。
一目で分かるだろうが、
俺は今彼女の家を強行突破しようとしている。

…だって、気になるし。

『…はぁ。
分かったって、麦茶飲んだら帰ってね。夜遅いし』

江「はーい！昴さんは？」

沖「僕も良いんですか？」

『駄目と行ったら帰ってくれますか？』

だよな。

「コナン君を家まで送らなければ」とか言って、ちゃっかり昴さんも突破。
よし。

第一関門クリアか。

あとは…

彼女が一日この家に泊めてくれるかどうかだ。

.