▽17話___「冗談混じりの本音」 ページ22
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コナン君が置いていった紙を手に取って携帯と睨み合いを始めてる。こう易々と電話番号の交換ってしても良いんだろうか…向こうに番号を教えてないとはいえ、私が向こうの電話に出たら電話番号バレるしな。
どうしたものか…。
「登録しないんですか?」
静かになった部屋ではっきり聞こえた声は、沖矢さん以外の誰でも無い。
むしろ他の誰かの声ならめちゃくちゃ怖い。
背後から伸びてきた手にぱっと携帯を取られ、いつコナン君の連絡先を見たのか…
画面をタップする音。
こんな簡単に背後を取られる様になったとは随分情け無いな自分、なんて思いながら後ろを向うとするが、
「僕のも登録済みですので」
『え…、』
「それから、さっき言った言葉は忘れたければ忘れてどうぞ。ただ、言っておきたいんですが…」
別に抱き締められている訳では無いのだが、声がとても近い。後ろを向けばすぐ沖矢さんがいる気がして振り返るに振り返れないし。
そういえば赤井君に言ってなかったけど、
私ハニトラ死ぬ程苦手なんだよ…‼
知ってただろうか彼は。知らなくても気付いてたかな確実に…。
すっと横から抜けようと思えば行き先を塞ぐ様に後ろから壁に置かれた手。紛れもない沖矢さんの手だ。
どこかで空気にピキッと亀裂が入った気がした。
恐る恐る後ろに目線を配れば、そこには黒笑みを浮かべた沖矢昴という男。
『あはは…沖矢さん…、?』
「こうも簡単に背後を取られて、挙句他人の家に簡単に入られると困ります。どうこうするつもりも無いですが、もし悪い人だったらどうするおつもりですか」
と言っても、この家に無理矢理招いたのは沖矢さんの方だ。
確かに私も赤井君になんとなく既視感を感じた…というのもあるかもしれないが腐ってもFBI。
何かあってもその辺の奴等なら二メートルくらいは吹っ飛ばせる(多分)
『…以後気をつけますよ。それに、沖矢さんがその悪い人には見えませんけど』
「そうかもしれないですが…私は自分が"良い人"だとも言っていませんよ」
そう言えば、少し腰を屈めて私の顔を覗いた沖矢さん。その為にぐっと距離が近くなる。
今の自分は確実に引き攣った笑みだろうが対して沖矢さんは微塵も変わらず怖い笑み。
「なんて…冗談ですけどね」
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カーミィ - すごく面白いです。更新お願いします‼️ (6月11日 23時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - 赤井さん…というか沖矢さん頭なでなで羨ましいのね(笑)……何それくっそ可愛ええな(真顔)推しが可愛すぎて辛い…更新楽しみにしてます! (2020年4月25日 16時) (レス) id: 15ab691acf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 咲さん» 返信中々出来ずすみません。赤井さん格好良いですね本当…同士が沢山いる様で何よりです))格好良い=赤井秀一と勝手に脳内変換されるくらいにはなってます。ありがとうございます、これからも楽しめる作品に出来る様、更新頑張っていきたいと思います! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あずさん» 返信中々出来ずすみません。ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。言葉は大切ですよね(便乗)更新頑張ります! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - すごく面白いです!更新されるのを楽しみにしています!赤井さんカッコイイですよね〜。続き楽しみにしています♪頑張ってください!! (2020年4月1日 15時) (レス) id: bc6f57181b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2020年3月21日 21時