▽9話___「お詫びの印」 ページ14
工藤邸は物凄く広い。それは、此処に連れて来られた時にわかった事だが沖矢さんはこんな所に一人で住んでいる様だった。
『あの…沖矢さん。
私、いつになったら帰れますか?』
ここに長居する訳にもいくまい。変にガバを見せて、ボロを出して…もしも本当に沖矢昴が赤井君だった場合私に勝機は無い。
それに、私の素性は上手く誤魔化しているから大丈夫だろうが私からすれば沖矢さんはただの一般人。
とすると、私は知らない男に家に勝手に連れて行かれた、という身。
私の方が優勢であるというのに…
何故こんな…負けた気がしてならないのか(震え)
「…あぁ、すみません。私の勘違いでこんな事になってしまって…。
お詫びに何かしようと思ったんですが、」
『気にしなくて良いと言ったじゃ無いですか』
「私の気が済みません」
お前の問題かよ、と突っ込みたい気持ちをぐっと堪えて『成る程』と頷いておく。
妙なところで強情なのは昔と変わらぬ様で、本当に赤井秀一らしいとだんだん確信を持ち始める。が、その思いすらこの男の手の上なんじゃないかと疑ってしまう。
相手はあの有能すぎて怖いくらいの部下だ。
今疑わずしていつ疑うよ
『そういえば、先程沖矢さんが言っていた子達は本当に探偵団なんですか?』
「そうですよ」と返す沖矢さんは淹れ直した珈琲に片付ける。
「中々面白いです、強い味方もいるのでね」
『味方、ですか?』
「頭の切れる子供がいまして…少年探偵団も、確か…メディアに報道されていた様な」
腕を組んで考え始めたらしい彼は、頭の中の記憶を辿る。
先程少し話した子供がメディアに扱われる程の強者達だったなんて想像もしなかった。どおりで、必死だった訳だ…
悪い事言ってしまったな、と一人反省して今度会ったら何かお詫びしようと決意した。
今の子って何が好きなんだろうか。
やっぱり仮面ヤイバーとかでは?????
ぼんやり思考を巡らせながら何にしようか迷っていれば、再び工藤邸にピーンポーンというインターフォンの音が流れた。
.
▽10話___「僕の名前は!」→←▼8話___「真実はいつも」
1054人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カーミィ - すごく面白いです。更新お願いします‼️ (6月11日 23時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - 赤井さん…というか沖矢さん頭なでなで羨ましいのね(笑)……何それくっそ可愛ええな(真顔)推しが可愛すぎて辛い…更新楽しみにしてます! (2020年4月25日 16時) (レス) id: 15ab691acf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 咲さん» 返信中々出来ずすみません。赤井さん格好良いですね本当…同士が沢山いる様で何よりです))格好良い=赤井秀一と勝手に脳内変換されるくらいにはなってます。ありがとうございます、これからも楽しめる作品に出来る様、更新頑張っていきたいと思います! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あずさん» 返信中々出来ずすみません。ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。言葉は大切ですよね(便乗)更新頑張ります! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - すごく面白いです!更新されるのを楽しみにしています!赤井さんカッコイイですよね〜。続き楽しみにしています♪頑張ってください!! (2020年4月1日 15時) (レス) id: bc6f57181b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:零 | 作成日時:2020年3月21日 21時