【2j3j】PTAに追放された教師ライバー

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そもそも、彼がこの仕事をしているのは何故なのか。奨学金を返せないからとは言っていたものの……。


「そういえば、教師の仕事はどうなさるんですか。許可があるのは良いとしても、流石に収益化は出来ませんよ」

『えぇ。勿論分かっていますよ。
この一週間が勝負というのはお話したでしょう？』

「それはそうですが…」


一週間以内に10万人を達成しなかったら、本職一本にする、と。

非常勤講師は副業可能ではあるが、動画活動で収益化してしまうとグレーというかアウトというか…勿論、学校ごとにもよるし折り合いをつけていれば話は別だけれど。とにかくまあ、勤め先によるとしかいえない。
そしてこの男、一尺八寸Aは、この一週間でそれを達成したらこの活動との兼業を認められるんだとか。


『まぁ、兼業なんて願い下げですけどね』


どうやら彼、十万人を達成したら本職を辞め、塾講師になることも考えているらしい。つまるところ、"男子校の"ではなくなるんだとか。

学校側が優秀な彼を引き止めるために、わざわざそんな面倒な約束事をしたそうだ。

ならそれをなぜ初配信で言わないのだ！！！とは思ったが、彼には彼なりの考えがあるようで。



『追放ではなく、自分から辞めると言ってやりたいのでね』

「……根源はそこですか」

『辞表提出配信でもしますかね！ははは！』

「(恐ろしい人の担当になってしまった)」



.



そして彼は、瞬く間に十万人を達成し、ものの見事に僕にドヤ顔をしてきた。どうやら学校とも折り合いをつけ、すっかりその男子校をやめたらしい。
辞表提出配信、などという恐ろしいことをする事は無かったが次の配信ではおそらく職についても触れなければならないだろう。実際疑問の声もいくつかあるようだし。


「でも、どうしたんですかそんな死んだ顔で。辞められたなら良かったのでは…？」

『あんな学校辞められたのはそりゃ、嬉しいがね…辞める時のあの嫌な空気感と校長の圧といえば……』

「そりゃ自業自得ですよ。配信でもちゃんと説明してくださいよ？」

『大丈夫だ。ちゃんと考えはあるから』


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