▽悪夢の再来19 ページ20
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『だぁぁぁ…、つかれたぁぁぁ』
tn「懐かしいわなんかこの流れ」
ご飯を食べて、私がお風呂に入って、私の部屋でトントンとゲームをするこの流れは昔からずっと繰り返されてきたことである。
私がゲーム機をカチャカチャといじる横でトントンは画面を見ながらここがああだとかそっちは違うだとかなんとなくアドバイスしていくのが私たちのプレイスタイル。
トントンがコントローラーを持てば私に役目はないのでただ見守ることしかできないが。
ふと、彼に視線をやればたまたまパチリと目があってしまった。いや、気まずいてこんなん。ほんまに。
鬱くんでも呼んでやろうか。
『てかトントン、楓おるのにこんな時間私の家きてええの。仮にも彼女持ちやろ』
tn「だってお前は幼馴染やろ」
ぱっと返された言葉にすっと目を逸らしてしまった。
何をしんみりしてるんだ私は。
再び画面に目を戻してコントローラーを動かせばキャラクター達が進み出す。冒険形式のこのゲームはライフが命なので易々と画面から長時間目を離せないのだ。
それでも、どうにも集中できない様な気がして。
そしていよいよ私は、トントンの次に言う言葉にコントローラーを落としてライフを失うことになった。
tn「彼女とは別れたし」
ゴト、とコントローラーが手から落ちた。
しんと静まる部屋の中、ゲームオーバーの重苦しい音楽と、コンティニュー後の新しい軽快なBGMが流れ始めた。
『わかれた、ってなに』
tn「まんまの意味やけど」
『なんで』
tn「……価値観合わんかったんちゃう」
『ちゃうって何、お前の事やろ』
tn「…なんや、急に」
私の声色が変わったのは自分でもわかった。
これは安堵だとか、ならいいかとか、トントンと元の関係値に戻れるからだとかそんなんではない。
ただ少なくともマブである柳谷が傷ついたのかもしれない。いくらトントンといえどもその曖昧な返答に流石に許せないし、何故このタイミングを選んだのかも腑に落ちない。
トントンの声も僅かであるがご機嫌斜めであった。
その時にちょうど、トントンの携帯に着差音が響いた。
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ニノ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。完結おめでとうございます！！最初幼馴染みの子が何かやからすんかなと思いながら更新を待っておりましたが、最後の最後で「あっ」となり同時に暖かい気持ちになりました。見事に釣られた気分です。素敵な小説を有難うございました！ (2022年12月10日 18時) (
レス) id: 36c64675ec (このIDを非表示/違反報告)
タラバババ - 完結おめでとうございます‼語彙力皆無なのでいいコメントできないですが、とにかく面白かったです‼‼ (2022年12月9日 22時) (レス) @page44 id: 3e7e23078b (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 月の光さん» 私自身が言うのも可笑しな話ですが、本当におめでとうございます（？） 最後まで応援していただいてありがとうございます！嬉しい限りです！なんと新作の方も…！？ではまたお会い出来るのを楽しみにしておりますね☺️ 本当にありがとうございました！ (2022年12月9日 18時) (レス) id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 瀬田さん» とても心温まる感想、本当にありがとうございます。作中は何かと焦らす場面が多いなぁと書いている私自身も感じておりました。無事完結できて良かったです…！最後まで読んでいただきありがとうございました☺️ (2022年12月9日 18時) (レス) id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
月の光 - おめでとうtn氏！！おめでとう夢主ちゃん！！陰ながら応援させてもらってました。完結おめでとうございます！！ 新作行ってきます！！ (2022年12月4日 19時) (レス) id: f3c01cad39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2022年8月19日 8時
