▽意味16 ページ16
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『死んでいい国民などあるものですか…！！』
だんっ、と勢いよく執務机に書類を並べた。戦争のための募兵事務所として一時的に変えられた私の机の上は資料で溢れ返っていた。侍女の私が何故こんな事をしなければいけないのか。それはシンプルに人手が足りていないかりであった。
侍女長からの信頼が厚いなら大丈夫だろう、と先程兵士の方が持ってきてくださった。
わざわざ、ご丁寧に、どうも！！！！
募兵要項ははっきり言って詐欺だった。
さぁ戦地へ行こう、国を潤せ、給料がうんたらかんたら。死んだらその給料だってもらえないのに。
そこまで考えて、ふと家族を思い出した。私がもしも死んだら、家族は誰の稼ぎで食べていくのだろう。
ci「なぁに、暗い顔しとんの？」
「おやめくださいチーノ様、今Aさんに話しかけたら返り討ちにされてしまいます」
「一体今まで何人の侍女がやられたことか…」
「おかげで私たちも鍛えられましたけれど」
ci「それで君たち強いのね」
私の稼ぎがあるから、家族は食べてあげている。母と妹は、私を見送ってくれたが父はどうだっけか。母に愛想をつかして…愛人と…。
となると、私が死んで次に稼ぐのは妹なのだろうか。
衰弱し始めている母を介護するだけでも手一杯であるのに
ci「ほらどんどん険しくなっていく…」
「それでもお綺麗なのがAさんですよ」
「舐めないでくださいませ、チーノ様」
ci「あれこれ僕集中砲火？」
次の戦で死んだらダメだ。
病に倒れようと、次の戦で生きて帰ってきさえすればその分の給料は入る。あとは値段が問題だ。
『チーノ様、ひとつお願いがあるのですけれど』
ci「あ、俺認知されとったん？よかったわ」
『給料、値上げできたりしませんか』
ci「おぉ、第一声がひどい」
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優斗サブ＠２(プロフ) - 更新だ…！なんとも淡々としていて妙にリアルなこの小説が好きです…！ (2022年12月6日 19時) (
レス) @page18 id: 8ea04a0aaf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 優斗サブ＠２さん» そのように思っていただけたようで何よりです。個人的にシリアスなものが好きなので、そう言っていただけて飛んで喜びました。お気に入り登録ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけたら幸いです😌 (2022年12月5日 19時) (レス) id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - y1157aさん» 心温まる感想、ありがとうございます。他作品も読んでいただけたとは…！嬉しい限りです。パスワード作品に関しましては殆どが制作中ですので、出来次第順次公開していく予定ですので、暫しお待ちいただけたらと思います。作品投稿全力で頑張ります！！☺️ (2022年12月5日 19時) (レス) @page7 id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
優斗サブ＠２(プロフ) - よくある、悲劇のヒロインの皮被った作品なのかなぁと思ってた自分を殴りたいです…いや殴ります。こういうタイプのシリアスを求めてたんすよね…！！！！！お気に入り登録失礼します(⌒∇⌒) (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: 8ea04a0aaf (このIDを非表示/違反報告)
y1157a(プロフ) - 作品大好きです。1度見て全ての作品読ませて頂きました。もしよろしければパスワード付きの作品を読ませていただければと思い感想の方投稿させて頂きました。新作の作品投稿これからも頑張ってください応援してます！ (2022年12月5日 0時) (レス) id: 24a3afa354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2022年8月9日 8時
