▽意味14 ページ14
gr「いや〜見事だったな。A。
上から見ていたが、動きが素晴らしい。熟練の兵士顔負けの動きだったよ」
そう言ってにこにこしながら階段を降りてきたのはグルッペン総統閣下だった。これには反射的に頭が下がった。相手は総統閣下なのだから。謂わば国の英雄。
私は頭を下げて、礼をした。
が、カチャッ、という無機質な金属音がして、反射的に身を屈めた。甲高い銃声音と硝煙の微かな匂い。
ゆっくりと顔を上げれば、やはり総統閣下は私に銃を向けていて、にんまりと笑っている。
gr「やはり、惜しいな。君が長生きしてくれたら、俺はお前を側近にしたのに…そうだ、あのマッドサイエンティストでも呼ぶか？不死身の薬でも開発してもらって」
けらけらと冗談を言いながらホルダーに銃をしまった総統閣下は私は歩み寄りながらそう話しかけた。
不死身になどなるものか。上層部で密かに噂されているそんな薬などの実験台になってたまるかという話。私はさらりとその話を交わして、総統閣下の顔を見た。
ふと奥に控えているトントン様と目があって会釈をすれば、ふいと顔を逸らされた。
gr「余命は？」
『一ヶ月余りです』
gr「随分と早いな。いつ宣告された』
『だいぶ昔の話ですよ。今に始まった事ではありませんので、覚悟はできています』
gr「トントンから聞いた。断るどころか戦地にいかせろと志願したらしいな？」
話はどんどん早く先に進んでいく。無駄な話はしないらしい。世間話など必要ないと。
gr「死に急ぎか」
死んだ目をしていた。
私は何故だかその目を見ていられなかった。怖い顔をしていた。あれは人を何人も殺してきた目である。心底しょうもないとでもいう、呆れ顔にも似ている。
まるで、命は大切にしろ、みたいな。
今更悪魔の貴方が、何を平和ボケしたことを言っているのかと私は理解できなかった。
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優斗サブ＠２(プロフ) - 更新だ…！なんとも淡々としていて妙にリアルなこの小説が好きです…！ (2022年12月6日 19時) (
レス) @page18 id: 8ea04a0aaf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 優斗サブ＠２さん» そのように思っていただけたようで何よりです。個人的にシリアスなものが好きなので、そう言っていただけて飛んで喜びました。お気に入り登録ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけたら幸いです😌 (2022年12月5日 19時) (レス) id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - y1157aさん» 心温まる感想、ありがとうございます。他作品も読んでいただけたとは…！嬉しい限りです。パスワード作品に関しましては殆どが制作中ですので、出来次第順次公開していく予定ですので、暫しお待ちいただけたらと思います。作品投稿全力で頑張ります！！☺️ (2022年12月5日 19時) (レス) @page7 id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
優斗サブ＠２(プロフ) - よくある、悲劇のヒロインの皮被った作品なのかなぁと思ってた自分を殴りたいです…いや殴ります。こういうタイプのシリアスを求めてたんすよね…！！！！！お気に入り登録失礼します(⌒∇⌒) (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: 8ea04a0aaf (このIDを非表示/違反報告)
y1157a(プロフ) - 作品大好きです。1度見て全ての作品読ませて頂きました。もしよろしければパスワード付きの作品を読ませていただければと思い感想の方投稿させて頂きました。新作の作品投稿これからも頑張ってください応援してます！ (2022年12月5日 0時) (レス) id: 24a3afa354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2022年8月9日 8時
