その言葉の意味は ページ12
どうしてもこの空気に耐えられなくて俯いていたらレジ台の上にパンが置かれた。
目の前にはクロワッサンとクリームパン、あと明太バターフランスパンとさっき食べた新作のパンがあった。
へぇ…意外と甘いのも食べたりするんだ。
なんて思いながらボーッとしてると
「何ボーっとしてんの？」
「あっ！すみません！」
目の前には険しい顔した櫻井先輩がいた。
いや、怖っ。
他の人から見るととっても格好良い人にしか見えないだろうけど今の私からすると恐怖の対象でしかない。
ここは早く帰ってもらおうと急いでお会計を済ませて
ありがとうございましたー。って顔も見ないで袋を押し付けるように差し出した。
差し出したんだけど。
…あれ？どうして？
お会計を済ませたはずなのに櫻井先輩は帰ろうとしない。
私を見てるのは気のせい？
気のせいって思いたいけど櫻井先輩からの視線を感じる。
耐えられなくって顔を見ると
「何時までバイトなの？」
「へ？」
「…何時までバイトなの？」
「…へ？」
「何回言わせんだよ。」
ん？違う違う。
えっ？何これ？何が起きてるの？
チラッと櫻井先輩を見るとはぁーっと呆れたようにこっちを見てる。
うん。確かに私を見てる。
「…あの。それって私に聞いてます？」
「それ以外に誰がいんの？」
そう言ってまた険しい顔をする櫻井先輩。
どういうこと？
仮に私に話しかけてるとしても理由がわからない。
突然話しかけられたことに戸惑う。
「前田A。ってあんたじゃないの？」
櫻井先輩は私の名札を指差してそう言った
「そうですけど…。」
「今日はバイト最後まで？」
「はい。」
「じゃあ終わる頃にまた来るから。」
えっ？
オワルコロニマタクル？？
櫻井先輩の口から発せられたその言葉の意味が理解できない。
櫻井先輩はそれはそれは面倒くさそうに私を見てる。
ああ。完全に私理解力の低いバカだと思われてるよね。
「どうして櫻井先輩が来るんですか？」
そう聞くと、櫻井先輩はふいっと私から目を逸らす。
…何よ。
どうして櫻井先輩が気まずそうにすんのよ。
「話したいことあんの。」
だから待っとけって言って彼は唖然とする私を残して帰って行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 212人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cherrys(プロフ) - やっちさん» やっちさんコメントありがとうございます！亀ペースですが暖かく見守っていてください(>_<) (2022年2月21日 22時) (
レス) id: 0f58d86d3a (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きを楽しみにしてます (2022年2月21日 18時) (レス) @page16 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
cherrys(プロフ) - ともさん» モヤモヤしながら待っていてください笑スイカジュースについては以前テレビで相葉くんがお店にあったら頼むかもと言っていたので笑(^◇^;) (2021年5月4日 0時) (レス) id: 52f53e81b2 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - こんばんは。初恋の相手は誰なんだろう？なぜ…翔くんから笑みか消えたの？スイカジュースのチョイスも気になる←そこ？(笑) (2021年5月3日 20時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：cherrys | 作成日時：2021年5月3日 3時
