馬鹿げた質問 ページ41
「吸血鬼はこの世に存在すると思いますか？」
馬鹿げてると思う。
こんな質問するなんて。
そんなのありえるわけないだろ！！って言われるに決まってるよね。
そう思ってたのに。
「なあに、吸血鬼は珍しいものじゃないわい。」
は？え？
重信さんからは思いもやらぬ返答が来た。
「いや、あの私本気で聞いてるんですけど。」
「だから本気で答えてるんじゃろが。」
「…本気…？」
パニック。
どうやら重信さんの表情からして本気みたいだ。
「吸血鬼伝承。読んだじゃろ？
作り話にしては出来すぎだと思わんかったか？」
「ま、まあ…確かに伝承って言うくらいだし…。」
「ふははは、真実じゃよ。」
「…真実？。」
「それはそうと、そんなこと聞くまでもないじゃろ。」
「え…。」
重信さんが私の目をじっと見つめてそう言った。
……聞くまでもない？どういうこと？
「あの…重信さん。」
「この間の若造のことじゃろ？」
……っ！！！
それって、それって櫻井くんのことだよね？
「……彼のこと何か知ってるんですか？」
「知ってるも何もあいつの正体を知ってるから
そんな質問してきたんじゃろ？」
「…知ってたんですか？彼が誰なのか。」
「ふはは、見ればわかる。」
…ミレバワカル？？
笑いごとじゃないでしょ！
あっさりと櫻井くんの正体を知ってるなんて言う
重信さんが信じられない。
「まあまあちょいと落ち着け。」
「な、何言ってるんですか落ち着けませんよ！」
「うるさいのお、あんまり年寄りを虐めんでくれ。」
「…なっ！いじめてなんか！」
頭の整理が出来なくて思わず怒鳴ってしまう。
「あいつのことを放っておかないでくれ。」
「……。」
急に重信さんが真剣な眼差しでそう言った。
「あいつを孤独から救い出す方法は一つ。」
「……。」
「誰もが弱さをを抱えておる。
その弱さを強くする存在を欲しているんじゃ。」
「…弱さ…。」
「突き放すのは弱いからで本心じゃない。」
弱さを強くする存在？
……それが櫻井くんを救い出す方法なの？
「あいつのことが大切なんじゃろ？
考えてたって仕方ない、動くんじゃ。」
……悩んでたって仕方ない確かにそうだ。
私は櫻井くんの力になるって決めたんだ。
櫻井くんを救えるのなら私は何だってする。
…会いに行かなきゃ。
「私、行ってくる！」
私は店を飛び出した。
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cherrys(プロフ) - ともさん» いつもコメントありがとうございます！励みになってます(^^)無事に2人が結ばれることができてホッとしています笑次回作も読んでいただけると幸いです(^_^) (2021年4月30日 18時) (
レス) id: 52f53e81b2 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 完結お疲れ様でした。ずーっと孤独で寂しかった翔くんを心から温めてくれた彼女ちゃんが愛おしくてキュンキュンしました(笑)彼女ちゃんの勇気と行動力に拍手♪♪素敵なお話をありがとうございました。 (2021年4月30日 17時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
cherrys(プロフ) - ともさん» ともさん返信ありがとうございます！ほんとですよね、この主人公ちゃんだいぶメンタルが強いと思います笑まだまだ謎めいた櫻井くんですが最後までよろしくお願いします(^^) (2021年2月13日 17時) (レス) id: 52f53e81b2 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 私なら…絶対心が折れて凹みそう(笑)でも〜主人公ちゃんは意地を張っている訳でもなく自然体で行動しているのがイジらしくて良いですね。この先の櫻井くんがどぉー変化していくのか楽しみです(笑) (2021年2月13日 9時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cherrys | 作成日時：2021年2月13日 1時
