貴方は誰？ ページ34
「っ、櫻井くん！…大丈夫！？」
「うん…俺は大丈夫だから…
それより望月さんは大丈夫？」
「う、うん！私は何とも……」
「……そっか、よかった…」
どうして？
何で私の心配なんかしてるの？
「私のことなんて心配してる場合じゃないよ！
櫻井くん怪我してるんだよ！？」
櫻井くんの服には血がついてる
「っ……あれ？…なんで…」
「……」
おかしい…櫻井くんの服には血がついてるのに
傷口が見当たらない。
……どういうこと？
「っ……！」
…嘘でしょ？
信じられない……
「……櫻井くん…これ…どういうこと？」
「……」
櫻井くんの傷口がみるみる塞がってる。
…何これ…
櫻井くんは何も言わない。
ただ、悲しげな目をして私を見つめてるだけ。
「……後ろ乗って…」
「でも、櫻井くん…怪我…」
「怪我はもう大丈夫だから…見ただろ？」
「……。」
そう言って櫻井くんは私を抱えたまま崖を登ろうとする。
…どういうこと？
どうして傷口が塞がったの？
ありえない…
現に今こうして私を抱えて崖を登るなんて普通の人間じゃ不可能なはずで、どう考えても今目の前で起きてることは科学では説明がつかない。
……櫻井くんは何者なの？
「……」
「……」
重たい空気が流れる。
聞きたいことは沢山あるはずなのに
どれも言葉にすることはできない。
頭が真っ白で何も考えられないでいるとあっという間に宿に着いた。
「……じゃあ俺の部屋あっちだから…」
「あ、うん…ありがとう…」
「ん、おやすみ…」
私を部屋に送り届けてくれた櫻井くんは自分の部屋に戻っていく
「っ、櫻井くん！」
「……ん？」
「あ、いや…何でもない…おやすみ」
「…おやすみ」
櫻井くんを呼び止めたけど、何も聞けなかった。
『櫻井くんは何者なの？』
その一言が怖くて言えなかった。
聞いたら何かが壊れてしまう気がして
私はただ櫻井くんの後ろ姿を見つめることしかできなかった。
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cherrys(プロフ) - ともさん» いつもコメントありがとうございます！励みになってます(^^)無事に2人が結ばれることができてホッとしています笑次回作も読んでいただけると幸いです(^_^) (2021年4月30日 18時) (
レス) id: 52f53e81b2 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 完結お疲れ様でした。ずーっと孤独で寂しかった翔くんを心から温めてくれた彼女ちゃんが愛おしくてキュンキュンしました(笑)彼女ちゃんの勇気と行動力に拍手♪♪素敵なお話をありがとうございました。 (2021年4月30日 17時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
cherrys(プロフ) - ともさん» ともさん返信ありがとうございます！ほんとですよね、この主人公ちゃんだいぶメンタルが強いと思います笑まだまだ謎めいた櫻井くんですが最後までよろしくお願いします(^^) (2021年2月13日 17時) (レス) id: 52f53e81b2 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 私なら…絶対心が折れて凹みそう(笑)でも〜主人公ちゃんは意地を張っている訳でもなく自然体で行動しているのがイジらしくて良いですね。この先の櫻井くんがどぉー変化していくのか楽しみです(笑) (2021年2月13日 9時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cherrys | 作成日時：2021年2月13日 1時
