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「た、だいま」
緊張しているのか、途切れ途切れにそう言ったAの頭をすっと撫でた
その行為に、ピクッと反応したAに少し笑う
Aの目は、不安げにゆらゆらと揺れていた
俺が、怖いの？
俺は、Aの安心できる居場所になれてないの？
…笑ってよ。
そんな顔じゃ、別れ話するんじゃないかって思うじゃん。
『中、入って』
そう言ってドアを広く開けると、Aは緊張した顔で頷いた
その顔はガチガチに強張っていて、すごく下手くそな笑顔だった
.
.
『……』
部屋に広がる静寂
何から、話そ…。
隣に座るAに視線を向けても、困ったように視線を彷徨わせている
目は、合わない
それが気に食わなくて、思わず口を開く
『A』
名前を呼ぶと、そろっと視線を俺に向けてくれる
それだけで嬉しいんだから、マジで単純だと思う。
『…この前は、ごめん』
Aの目をじっと見つめて伝える。
嫉妬でどうしようもなくなって、Aにあたったこと。
嫉妬してることをAに言う勇気さえなくて、混乱させたこと。
いろんな意味が詰まった�爐瓦瓩鶚瓩�Aは、少し考えるように視線をそらした
『こっち、見て』
視線がそらされるのが嫌でそう言うと、少し不思議そうに俺の方を見た
「蓮…？」
『俺、遠慮しないって決めたから』
そう言うと、Aが少し目を見開く
遠慮してるうちに、他のやつに取られたら意味ない。
『Aも、遠慮しないで』
「遠慮…」
『何言われても嫌いになんてなれねぇし』
「…蓮」
もういっそのこと、嫌いになれたらどれだけ楽だったか。
俺は何があってもAを嫌いになんてなれないんだと思う。
だって、好きすぎてしんどいもん。
「…うん、話そっか」
Aの声は少しだけ震えていた
多分、緊張。
「いっぱい、話そう」
そう言って、静かに微笑んだA
笑ってるのに、何かを諦めたような寂しげな表情だった
それを見て、胸が引き裂かれるように痛む
たしかにAは目の前にいる。
手を伸ばせばなんの隔たりもなく触れられるし、息遣いだって聞こえてくる。
…なのに、すごく距離を感じた。
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pupi(プロフ) - 一気に読ませていただきました！感情移入しまくりました(´；ω；｀) (2020年7月11日 17時) (
レス) id: 019254c1d1 (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - kinakarenさん» コメントありがとうございます！作品から伝えたいことをたくさん受け取ってくださって、すごく嬉しいです…！お読みいただいて、本当にありがとうございました！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - あやさん» あやさーーん！！！毎回更新の度にくださるあやさんのコメントが大好きでした！あやさんは私のモチベです！是非これからもよろしくお願いしますー！！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - レイさん» コメントありがとうございます！投稿を楽しみにしてくださって嬉しいです…！こちらこそ本当にありがとうございました！！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - あおこさん» コメントありがとうございます！！楽しんでいただけて、本当に嬉しいです！！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やん
| 作成日時：2020年5月12日 20時
