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○Aside
無心で目の前の書類と向き合う
事務所のラウンジには、談笑しながらランチをする人達の声が響いている
この間も座っていたこのソファーは、隅っこにあって周りから見えにくいから、作業がしやすくて助かる
何があっても、与えられた仕事はしなきゃいけない。
公私混合はしない。
それは、私が決めてる大事な決まり。
この仕事を選んだ時、誓ったこと。
今だって、目の前では着々と演出案が出来上がっていってる。
不思議だ。
もちろん、自分が考えてそれを記入してるんだけど、その手が自分のものじゃないような気がしてくる。
…なんか、心と体がバラバラになったみたい
朝、亮平くんと電話をした後、どうしても仕事に集中できなくて、事務所まで出てきた
夕方から会議もあったし、ちょうど良かったから。
事務所に来たら仕事モードに頭は切り替わったけど、それで気持ちが落ち着くわけじゃない。
ふとした瞬間に頭を占めるのは、亮平くんに朝言われた言葉。
…私がいない方が、蓮は幸せになれるのかな
そう考えると、ズンと胸が重くなる
蓮が苦しまないようにするには、どうすればいいのかなんて、わかんないし…
嫌な考えを振り払うように、タブレットを手に取って操作をする
どんなに考えてもいきつく答えなんて決まってた。
どうしても嫌だから考えないようにしてるだけ。
余計なことを考えないように、ひたすら没頭していると、突然肩を叩かれた
驚いて、パッと顔を上げる
え、
目の前に立つその人物にぱちぱちと目を瞬く
『亮平、くん？』
仕事に没頭していたせいか僅かにかすれた声でそう言うと、亮平くんは目を細めて優しく微笑む
阿部「ごはん、食べた？」
『…ごはん？』
唐突な質問に首を傾げると、亮平くんは手に持った紙袋を掲げて笑った
阿部「まだと思って、買ってきた」
『え』
阿部「ここ座っていい？」
『あ、うん、どうぞ』
戸惑いながらそう返すと、亮平くんは嬉しそうに私の正面に座った
なんで、私がここにいるって分かったんだろう
言ってない、と思うけど…
それが不思議でじっと見つめていると、亮平くんは優しい顔で口を開いた
阿部「Aなら、こういう時仕事するだろうなってわかってたから」
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pupi(プロフ) - 一気に読ませていただきました！感情移入しまくりました(´；ω；｀) (2020年7月11日 17時) (
レス) id: 019254c1d1 (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - kinakarenさん» コメントありがとうございます！作品から伝えたいことをたくさん受け取ってくださって、すごく嬉しいです…！お読みいただいて、本当にありがとうございました！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - あやさん» あやさーーん！！！毎回更新の度にくださるあやさんのコメントが大好きでした！あやさんは私のモチベです！是非これからもよろしくお願いしますー！！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - レイさん» コメントありがとうございます！投稿を楽しみにしてくださって嬉しいです…！こちらこそ本当にありがとうございました！！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - あおこさん» コメントありがとうございます！！楽しんでいただけて、本当に嬉しいです！！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やん
| 作成日時：2020年5月12日 20時
