. ページ21
唐突な質問に、戸惑いながらも口を開く
『よっぽどじゃない限り、嘘はつかないけど…』
「そー、だよね」
ぼんやりと達観したようにそう言うA
綺麗な細い指が、タブレットをキツく握りしめている
…絶対なんかあったな。
何か堪えるように力の入った指を緩めさせようとしたとき、ふとAが口を開く
「…年齢の壁はさすがに大きすぎるなー」
『え、？』
思わず聞き返すと、Aは眉を下げて困ったように微笑んだ
風に煽られて柔らかい髪がふわふわと揺れている
「そろそろ、行かないと」
そう言って立ち上がったAは、バッグにタブレットを滑り込ませる
よいしょ、と持ち上げたそのバッグはやっぱりすごく重そうだ
『頑張って！』
軽くガッツポーズを作ってそう言うと、Aも小さくガッツポーズを返してくれる
でも表情は曇った笑顔のまま
「ありがとう」
あまりにも儚くて、今にも消えてしまいそうだと思った
.
.
宮舘「え、Aに会ったの？」
『そう！めっちゃ道端で』
稽古場でパラパラと雑誌をめくりながら、さっきの出来事を涼太に話す
事務所にある雑誌を漁れば、すぐに目当ての記事は見つかった
割と最新号だったし、恋愛系って今月１個しかなかったから
『なんかめっちゃふわふわしてた』
宮舘「ふわふわって…」
めちゃくちゃ呆れたような顔をしている涼太が視界に入るけど、事実だからしょうがない
てか、Snow Manの記事どこだ。
パラパラとめくっていると、唐突に佐久間の顔が現れた
ここへんからSnow Manのページらしい
好みの女性のタイプについてそれぞれまとめられているその記事を見て、そんなの答えたなー、と若干の懐かしさを感じる
宮舘「雑誌見てるのも、なんか関係あるの？」
『会ったときAが見てたのよ』
宮舘「へー…」
そう言って覗き込んできた涼太に見えやすいように雑誌を傾ける
数ページめくるとすぐに目黒のページは出て来た
他のメンバー同様、好きな女性のタイプについて答えた記事
宮舘「あー…なるほど」
やっちまったな、と言わんばかりのその声に俺も同意する
目黒、これはやったな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6820人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れもん(プロフ) - 表現がすごく素敵でとても考えさせられるお話だなと感じ、何回も読み返してしまいました。続編も楽しみにしています＾＾ (2020年9月8日 2時) (
レス) id: 4f41062b49 (このIDを非表示/違反報告)
sugar(プロフ) - どうしても目黒くんとくっついて欲しい自分がいます、、胸が苦しいです(;_;) (2020年8月23日 1時) (レス) id: 1c510cf963 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - またサイコ阿部が余計な一言を…言葉足らずですれ違うの苦しい。本当に別れたままでこの話は終わってしまうのか。。「幸せ」ってなんだろうかと再び考えさせられました。辛いけど、更新楽しみにしてます。 (2020年8月21日 20時) (レス) id: 8f796692aa (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ - 涙がでました。幸せになってほしいです…。 (2020年8月19日 16時) (レス) id: c85239aa9f (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 最高に胸が痛くて苦しくて泣いてしまいそうです。好きだからこそ距離をおくってこういうことなんですね、、。2人が幸せになる未来を願っています (2020年8月18日 23時) (レス) id: eaf96d9527 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やん
| 作成日時：2020年7月6日 16時
