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○佐久間side
ブーブー、と何処かから聞こえてくるバイブ音
誰のスマホ？
きょろきょろと部屋の中を見回してみるけど、見当たるところに俺以外のスマホはない
というか、ここは俺とラウールの部屋だから、俺じゃなかったらラウールのスマホのはず
ベッドに放置していた自分のスマホを手に取るけど、やっぱり俺のじゃないみたいで。
『ラウー、電話なってるよー』
ゴソゴソと荷物の整理をしていたラウールに声をかけると、パッと顔を上げたラウは首を傾げた
ラウ「俺のじゃないですよー？」
『え？』
まさか、と思って自分のスマホをもう一度見るけど、やっぱりそこに通知はない
ラウールも自分のスマホを見て不思議そうな顔をしてるし、本当にラウのではないらしい
戸惑う俺たちを追い立てるように、バイブ音は未だに部屋に鳴り響いてるし。
誰の？！
ラウールも立ち上がり、耳を澄ます
その表情はどこかワクワクしてて、楽しそうだ
わかる、宝探しみたいでテンション上がる。
２人で、バッサバサと布団をまくったり枕を持ち上げてバイブ音の根源を探しまくる
ラウ「めっちゃ長いですね」
『それ！ずっと鳴ってるね』
よっぽど重要な電話なんじゃないか。
ちょっと心配になりながらそこら中を覗く
ラウ「あー！ありました！」
『マジ！？』
ラウールが手を伸ばしたのはベッドサイドのゴミ箱の中で、思わず目を見開く
え、誰の？
ラウールの大きい手の中で、スマホはブーブー、と鳴り続けている
�狒瓩�出てください��
そんな声が聞こえてきそうだと思ってしまった自分は、すっかりアニメ脳なんだと思う
『…これ、』
ラウ「めめのスマホだー！」
そう言ったラウールは、未だに鳴るスマホの画面を見た
ラウ「Aちゃん、？」
ラウールがそう言った瞬間、バイブ音は途切れた
まるで、こっちの声が聞こえてたんじゃないかってくらいのタイミング
胸の奥が、ズキリと鈍く痛む
…やだな、この感じ。
ラウ「めめに渡しに行かないと…、っていうかなんでゴミ箱に入ってんの？！」
『いや、行かなくていいよ』
急ぎ足でドアに向かおうとしたラウを咄嗟に止める
きょとんとしたラウールの視線に、ゆるく笑って口を開く
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れもん(プロフ) - 表現がすごく素敵でとても考えさせられるお話だなと感じ、何回も読み返してしまいました。続編も楽しみにしています＾＾ (2020年9月8日 2時) (
レス) id: 4f41062b49 (このIDを非表示/違反報告)
sugar(プロフ) - どうしても目黒くんとくっついて欲しい自分がいます、、胸が苦しいです(;_;) (2020年8月23日 1時) (レス) id: 1c510cf963 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - またサイコ阿部が余計な一言を…言葉足らずですれ違うの苦しい。本当に別れたままでこの話は終わってしまうのか。。「幸せ」ってなんだろうかと再び考えさせられました。辛いけど、更新楽しみにしてます。 (2020年8月21日 20時) (レス) id: 8f796692aa (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ - 涙がでました。幸せになってほしいです…。 (2020年8月19日 16時) (レス) id: c85239aa9f (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 最高に胸が痛くて苦しくて泣いてしまいそうです。好きだからこそ距離をおくってこういうことなんですね、、。2人が幸せになる未来を願っています (2020年8月18日 23時) (レス) id: eaf96d9527 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やん
| 作成日時：2020年7月6日 16時
