雑誌 ページ4
○目黒side
「かっこいい〜」
俺の隣で雑誌を見ながら、キラキラ目を輝かせるA
ベッドに寝転んで、足をバタバタさせる姿はめっちゃ可愛い
可愛い、けど。
「このラウールくん、かっこいいね！」
そう言いながら満面の笑みで雑誌のページを見せられる
そこに載っているのは、先々月くらいに撮影したスーツ姿のラウール
その隣のページには思いっきり俺が写ってるのに、それには目もくれずにラウールばっかり見つめてるし
さっきからページも変わってないし。
「やっぱりラウールくんを配置するなら…」
この仕事バカは、次の演出案に繋げようとしてるんだろうけど、それでもおもしろくはない。
まだ同じページを見続けるAをじとっと見る
その楽しそうな表情に、モヤモヤした感覚が胸に広がって苛立ちが募った
…あー、見せなきゃよかった
格好よく仕事をしてる俺を見せたくて、雑誌を渡したのに、まさかラウールに食いつくなんて予想外すぎる
『…はい、没収』
「え、！」
耐えきれなくなって見ていた雑誌を奪い取ると、Aがパッと顔を上げた
ようやく目があったことに、少しホッとする
そういえば、隣にずっといたのに目も合わなかった
Aは、俺が取った雑誌を取り返そうと目一杯腕を伸ばすけど、さすがにかなわないようで不満げな顔をした
眉を下げて、残念そうに俺が持つ雑誌を見つめている
かわいい
雑誌はあげないけど。
「もうちょっと見たい」
『だめ』
上目遣いのおねだりも、�爛薀Α璽襪�見たい�瓩箸いζ睛討世�ら躊躇いなく跳ね除けられる
見せるわけない
雑誌を高く掲げて取れないようにすると、Aは俺の腕を掴んで下ろそうとしだした
ふと俺の腕に触れる手が少し冷たいのに気づく
…湯冷め、したか
そう思って、雑誌を持っていない方の手を伸ばして毛布を手繰り寄せる
問答無用でバサッと毛布をかぶせると、Aは雑誌に手を伸ばすのをやめた
拗ねたような顔で俺に背を向けてベッドに寝転ぶAをくるりと回して俺の方に向ける
不満げな口元とは裏腹に、目は少しだけ笑っていた
こつん、と額を合わせれば、「ふふ」とAが笑う
…俺、本気で苛ついてるのに。
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のどか(プロフ) - 更新ありがとうございます…！やんさんの物語が1番すきです！！ (2020年6月28日 2時) (
レス) id: 0db3f9472c (このIDを非表示/違反報告)
まりん - 更新ありがとうございます。楽しみに待っていました!!今後の展開も楽しみにしています。 (2020年6月20日 22時) (レス) id: f071218485 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れさまぁ！！その後の主人公と目黒くんのお話が読めて嬉しい笑 正直、やんさんのお話が完結してからなんだか寂しかったから、またこうして読めるなんて…！！ 次回も楽しみにしてまーす！ (2020年5月28日 19時) (レス) id: 8f796692aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やん
| 作成日時：2020年5月27日 11時
