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「…っさく、」
『…うん、佐久間くんだよ』
苦しそうな息遣いで喋ろうとするAを遮るように額に手を伸ばす
ぺたり、と額に手のひらを当てるとびっくりするほど熱かった
本人は苦しそうに目を閉じてるし、想像以上にしんどそう。
『暑いでしょ？ちょっと布団剥ぐね』
そう言って布団をバッとまくれば、白くて細い手足が現れる
っ、やっば…！
思ったより服が短くて、動揺しているとAが少し声を出しながら寝返りをうった
その動作で服の裾がさらに上がる
てか、これ目黒のＴシャツじゃん？
…ほんとに、この子は。
近くにあった薄いタオルケットを、体にかけるとAはくるくると回って体に巻きつけた
無意識なんだろうけど、海苔巻きみたいに綺麗に巻きつけたAに思わず笑う
『…阿部ちゃんいなくて、よかったね』
阿部ちゃんいたら、絶対襲われてたよ
まぁ、目黒がこんな状態のAに阿部ちゃんを会わせるなんて思わないけど。
そこまで考えて、はた、と気づく
俺、安全圏だと思われてる…？
ちらりとAに目を向けると、苦しそうな表情はそのままだけど、眠ろうとしている
眠れるなら、寝たほうがいいと思う。
薬はあんま効かないって言ってたし。
枕元に置いてあった体温計を手に取って、Aの脇に挟む
「…んん、」
『寝てていいからね〜』
起きそうになったAにそう声をかければ、安心したように静かになった
体温計を挟むために持ち上げた腕は、細くて柔らかい
阿部ちゃんみたいに、強い想いを抱いてるわけじゃない
ふっかみたいに、気持ちを押し殺してるわけでもない
康二みたいに、真っ直ぐ想ってるわけでもない
だけど、�牴聴Δい吻瓩�らいは俺だって思う
…それが恋愛感情かなんて、知らないけど。
『…気づきたいとも、思わないなー』
少し周りに視線を向ければ、ベッドサイドにめめとAの写真が飾ってあった
写真の中の2人は幸せそうに笑っていて、仲の良さが伝わってくる
俺の小さな独白は、熱のこもった部屋にやけに響いた
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のどか(プロフ) - 更新ありがとうございます…！やんさんの物語が1番すきです！！ (2020年6月28日 2時) (
レス) id: 0db3f9472c (このIDを非表示/違反報告)
まりん - 更新ありがとうございます。楽しみに待っていました!!今後の展開も楽しみにしています。 (2020年6月20日 22時) (レス) id: f071218485 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れさまぁ！！その後の主人公と目黒くんのお話が読めて嬉しい笑 正直、やんさんのお話が完結してからなんだか寂しかったから、またこうして読めるなんて…！！ 次回も楽しみにしてまーす！ (2020年5月28日 19時) (レス) id: 8f796692aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やん
| 作成日時：2020年5月27日 11時
