. ページ11
特別に仲がいい人がいるという事実だけで、心臓が嫌にはねた
宮舘「なんか一時期Aが落ち込んでた時期があって、ずっと側で励ましてたのが阿部なんだよね」
『落ち込んでた…？』
宮舘「ちょうど少年たちの稽古期間中で、Aも演出補佐で来てたから…」
少年たち…、２年前だ。
俺たちが、別れた時。
そもそも別れるきっかけとなったのがこの舞台だった
冷静に今考えると、完全に俺が悪いんだけど…
宮舘「ある日から急に笑顔が消えて口数も少なくなったんだけど、阿部が根気強く関わり続けてた」
「もちろん俺らも声かけてたけどね」と続けるだてさんに何も返せない
この時期Aは、舞台のスタッフと数日泊まり込みで演出のプラン立てをしていた。
その時の面子は、彼女以外全員男。
そのことに対して、勝手に嫉妬して、もう行って欲しくなくて、感情のまま言葉をぶつけて、結果Aを深く傷つけた
後悔、してる。
…でも今もまた、�狷段稔畸腓�いい人である阿部くんに、勝手に嫉妬してる
�狷段銘腓�よく�瓩覆襪�っかけを作ったのは俺なのに。
俺は、あれから何も成長していない
宮舘「…だから、Aは阿部に相談事とかはしてる」
だてさんがそう言って、俺の方を向いた
顔を見られたくなくて、手で髪をくしゃっと握り俯く
『そうなんすか…』
それしか、言えなかった
平静を装ったその言葉は、いつもの何倍も冷たく響いた気がする
今でもすぐに思い出せる、楽しかった思い出
でも何故か、笑顔が俺に向けられていた時の様子が浮かんでこない
どんなに頑張っても思い出せるのは、俺じゃないものを見て笑っている横顔だけだった
その事実に気づいて、不安と喪失感で目の前が真っ暗になる
…なんで、思い出せないんだ
宮舘「目黒、」
だてさんが何か言おうとするのを遮るようにして、咄嗟に立ち上がる
何か言われると、自分が崩れると直感的に思った
『大丈夫です』
…大丈夫。
そんなこと微塵も思えないけど、そう言わないと、自分がぐちゃぐちゃになって消えてしまいそうだ
『大丈夫』
もう一度呟いたその言葉は、すごく心許なかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7688人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
綺羅 - すっごく、面白いです。面白くてスラスラ読めちゃいます。 (6月20日 15時) (
レス) @page37 id: 2cb09aeba9 (このIDを非表示/違反報告)
mofurin0220 - 最高ですｗ (2023年3月4日 12時) (レス) id: cad6fed786 (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - あやさん» あやさんー！！！ありがとうございます！！阿部ちゃんの動きを書くの私も楽しみです…！！あやさんの癒しを供給できるようにこれからも頑張ります！頑張れあやさん！！ (2020年4月17日 21時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - も！さん» コメントありがとうございます！！すごく嬉しいです…！！更新頑張るのでぜひ楽しんでくださいー！ (2020年4月17日 21時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます！！めちゃモチベ上がりました…！やっと気づけた2人のこれからをぜひ楽しんでくれたら嬉しいです…！！ (2020年4月17日 21時) (レス) id: d6435a702c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やん
| 作成日時：2020年3月28日 19時
