涙時計（blue） (ページ1)

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◇十七歳ページ1

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もうすぐ中３になるという時期に、あたしは学校に行かなくなった。

理由はいろいろ。
学校のことだったり、家庭のことだったり、とにかく自分の周りのいろんなことに嫌気がさして…
何もかもがどうでもよくなって。

真昼間からフラフラと街を歩くようになると、当然のように同じ類い(たぐい)の仲間とつるむようになる。

派手な髪色にピアス、お酒、タバコ…
夜になっても家には帰らず、友達の家やカラオケ店に何日も入り浸ったり。

どちらかといえば清純派の女子中学生だったあたしは、この頃にすっかり不良少女と化した。

行く気が無かった高校は、両親が勝手に受験票を提出していた地元の私立高に渋々入学した。

どうしようもないバカか、それともあたしのような不良か、そのどちらかが集う学校。
両親は良かれと思って入学させたんだろうけど、あたしには当然逆効果で。

悪友が増えたあたしはますます外れた道を突き進むようになる。

学校をサボるのは日常茶飯事。
夜は年齢を誤魔化してクラブでバイト。
出会い系サイトを利用して繰り返す援助交際。
徐々に狂っていく金銭感覚。

不道徳な生き方に何の抵抗も抱かなくなった頃に、とうとう喫煙と深夜徘徊がバレて警察に補導された。

もちろん高校は長期停学で留年決定。
誰がダブってまでこんな所に通うかよ、と
クソみたいな青春にさようなら。

ああ、これで本当に道を踏み外した哀れな人間として社会の除け者にされながら生きる人生を歩んでいくんだなぁって

そんな時に「頼むからマトモな人間になってくれ」と目の前で両親に土下座されたあたしは隣町にある通信制高校、“栄翔(えいと)高校”に強制連行されて

校長らしき人物との軽い面談を経て
気がつけば“合格通知”と記された書状を渡されていて

栄翔高校の編入生として入学することになった、

そんなメチャクチャな17歳の日々。

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