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今日はAちゃんが来る日。
会ってみたいと言ってた龍友くんは、俺の反対に聞く耳を持たずに、俺の家に来ることになった。
何故か玲於も。
Aちゃんが来るまでまだ時間があるというのに、既に二人は到着。
適当に飲み物を出して話をしていた。
玲「ねえ、そういえば聞いてよ。昨日さ、新しいイヤフォン買いに言ったんだけどさ、まじ珍しい人に巡り会った。」
「珍しい人?知り合い?」
玲「違う違う、そういうんじゃなくて。もう明らか初めて電気屋来ました!みたいな感じの女の子でさ。俺が見てた限り、40分は店員に話し掛けられなかったね。」
龍「なんやそれ、どっかのお嬢様かなんかなん?で、可愛いん、その子は。」
玲「んー、全然今風じゃないけど、可愛いというか綺麗だったかな。」
龍「俺なら助けたったわ、手取り足取り。」
「だから龍友くんは言い方な!」
玲「俺だって助けましたよ、ちゃんと。驚くのはこっからだって。なんかテレビ買いに来たらしいんだけど、その子テレビ持ってねえとか言い始めてさ。」
龍「えっ、ほんま?それ。」
何気なく話した玲於の話の内容に、俺は完全に彼女を想像する。
テレビ持ってなくて、今風じゃないけど可愛いというか綺麗。
でもまさかな、と思った丁度その時、インターフォンが鳴って、彼女の声を聞きオートロックを解除した。
「もう来るよ、Aちゃん。」
龍「お、ちょお玲於出てきてみ。びっくりするやろ、涼太やない奴出てきたら。」
玲「おっけー。」
「ちょ、だめやって!」
龍「ええから、ええから。」
あの玄関を開ける瞬間がちょっと楽しみなのに。
それにきっとちょっと不機嫌になるだろうな。
俺はやっと距離を縮めることができたけど、初対面の相手には警戒心半端ないだろうから。
そう思って、大人気なくちょっとした優越感を噛み締めた時だった。
それはまさかの展開に。
『こんにちは、青空です。』
玲「あ、どーも。涼太くんの…って、え!?昨日の!」
『…あ、昨日の!え、どうしてこちらに?あ、それより昨日は本当にありがとうございました。助かりました。』
玲「いや、全然…。ちょっとびっくりさせるはずが俺がびっくりしちゃってる。」
「え?なに、どういうこと?まさかさっきの話の子って…。」
玲「うん、…この子のこと。」
気まずそうに苦笑いする玲於の横で、不思議そうに首を傾げる彼女。
なんか、嫌な予感がした。
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えすちゃん(プロフ) - 続きが気になります! (2018年10月16日 23時) (レス) id: 6b458d06dd (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - また更新が再開されるのを楽しみにしています。 (2018年9月15日 21時) (レス) id: 39b5516bcc (このIDを非表示/違反報告)
emry(プロフ) - pomuさん» pomuさん、ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!!これからも頑張りますね♪ (2018年7月24日 14時) (レス) id: ed62ca3d67 (このIDを非表示/違反報告)
pomu(プロフ) - はじめまして!!作品毎日楽しみにしています! (2018年7月23日 14時) (レス) id: 356e20fead (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:emry | 作成日時:2018年7月10日 1時