大切な君を救うため (ページ10)

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佐野side
先「末澤さんは今緊急手術を終えて眠っています。ですが、頭の打ちどころが悪かったため
　目を覚ますか分かりません。目を覚ませば奇跡に近いです。確率は1%といっても過言ではありません
　もし、目を覚ましても記憶喪失になっている可能性が高いです。その場合は支えてあげて下さい」

先生がわかりやすい言葉で教えてくれた。

目を覚ましたとしても記憶喪失になってる可能性が高い。

結果は残酷で、なんで神様はこんな意地悪なんかな。

ただでさえ14年も苦労してやっとの思いでグループ入れて

俺と付き合って、公表すれば反対する人も結構いた。中には批判してくる人もいた。

でも誠也くんは負けずに頑張って晶哉と付き合えて幸せやわって言ってくれたのに，

轢かれてもうて、今は死の淵彷徨ってる状況で、目を覚ます確率は1%で奇跡でしかない。

天国から地獄に突き落とされた気分やった。絶望この2文字しか頭に浮かばへん。

何も考えられへん。

みんなも聞いて、俯いて黙ってたし、年下組は泣いてた。そんな中小島くんが口を開いた。

小「みんな，これが今の状況。変えられへんねん。でもさあ，誠也くんを支えることはできるやん
　毎日誰か病院来て、支えたろ？目を覚ますか分からんけど1%の確率を100％信じようや」

ああ，やっぱ小島くんはリーダーやねんなって。この状況でこんなことを俺は言われへん。

でもそのかっこいいセリフ，山田くんが言っとったやつやけど。そういうとこも小島くんやなって。

やっぱ小島くんはかっこいいなあ。

福「うん...！そうよな！俺らが悲しんだって何にもならへん。今は可能性を信じて誠也くんを支えよう。」

正「そうやな。毎日誰か会いにきて、報告しよか」

リ「そうしよか。それやったら末澤が目を覚ましても安心やな」

スムーズに話が進んでゆく。それほど誠也くんは愛されとって、信頼されてた証拠なんや。

ほんまにAぇ！groupで良かったと心の底から思った。

そこから病院を出てみんなで話してルールを決めた

⒈毎日誰かが病院に来て、誠也くんの様子を伝えること

⒉病院に行く人は1〜3人。時間がある人。

⒊仕事に影響は出さないようにすること

⒋目を覚ましたらすぐに連絡をすること

⒌誠也くんが眠っていても泣かないこと

⒍全力で誠也くんを支えること

この6つのルールを守って誠也くんを支えようということになった。

誠也くん、何があっても守るから。支えるから、目を覚ましてな。