大切な君を救うため (ページ8)

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小島side
仕事が一緒やったまっさんと一緒に楽屋戻って、スマホ見たら

リチャくんからメールが来とって、あんま来やんのに珍しいなあ、なんやろと思って

見てみたら【末澤が車に轢かれて、病院運ばれた。今すぐ病院向かうで】

というメッセージと共に病院の場所も送られてきた。

は...？誠也くんが、轢かれた...？そんなわけないやん。今日晶哉とのデートやってあんな喜んどったのに...？

「はは、リチャくん何嘘ついてん。」

そう呟いた。隣におるまっさんもメッセージ見たみたいで驚いとった。

正「嘘であって欲しいけど、リチャくんがこんな縁起でもない嘘送るわけない...」

まっさんは冷静で俺の呟きに現実を見せてくれた。でもさあ...。

なあ嘘って言ってや。お願い。なんでなん？あの二人やっと付き合えたのに。

幸せの絶頂やったやん。今からでもいいからドッキリでしたー！とか言ってよ...！

神様ってほんま意地悪やな。

“神様のバカヤロー”

準備して言われた病院に行くとリチャくんと大晴も同じ仕事で、ちょうど一緒のタイミングで着いた。

リ「行くか...」

みんな行くのを渋ってもうてリチャくんが行くかって。

行きたないけど晶哉が待っとるし，早よ行かなあかんよな。

でも行きたない。誠也くんの容態はわからんけど、なんとなく嫌な予感がしたから。

看護師さんに聞いてみたら集中治療室で治療中らしい。

手術室じゃなくて集中治療室って結構やばいんちゃうん？

急いで行くと、晶哉が泣き崩れて座りながら誠也くんを待っていた。

晶哉に聞くと泣きながら途切れ途切れに何があったんか教えてくれた。

デートの帰り道、話しながら歩いとったら急に車が突っ込んできて、晶哉を庇ったこと

先生が頭の打ちどころが悪くて緊急手術するって言ってそれからずっと待ってもう何時間経ったかも

分からへんぐらい待ったということ。

ほら。やっぱ嫌な予感的中。ほんま意地悪。

でも晶哉も悲しくてたまらんやろうし悔しいやろうな。俺らでさえ悲しいのに。

目の前で恋人が轢かれてもうて。しかも自分を庇って。目の前におったのに

守れんかった...って。晶哉は一生自分を責めるんやろう。そんなことないよって言葉をかけられたら

よかったんやろうけど，どうしたらいいんか分からんくてただひたすら慰めることしかできんかった。

誠也くん、俺らおいてどこにも行かんとってよ。

置いてったとしても地獄の果てまで探して、着いてくから。

一生待ってるからさ。