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誠「晶哉っ！！」
キキーッ！ドン！
誠也くんが俺の名前を必死に叫んだと同時に聞こえた
車の急ブレーキの嫌な音と誰かがぶつかる音。
最初は全く何も理解できなかった。でもだんだん冷静なってきて、
周りが見えるようになって一番最初に見えたのは
道路に血を流して横たわってる“誠也くん”の姿やった。
『誰か早く救急車を！』
「誠也くん、誠也くん！！」
誰かが救急車を呼ぶように指示してる声が聞こえてきたけど、そんな頭回らんくて
必死に誠也くんの名前を呼び続けて、泣いてた。
それからのことはあんま覚えてない。
救急車来て、上の空のまま着いてった。とりあえず連絡するかと思って
リチャくんにだけ
【誠也くんが轢かれた】と、病院の場所だけ送っといた。
リチャくんなら冷静になって他のメンバーに連絡してくれるやろうし
まとめてくれる、そう思った。
運ばれて誠也くんはすぐ集中治療室に入った。頭の打ちどころが悪かったみたい。
もしかしたら…なんて嫌なことばっか考えてまう。
お願い誠也くん助かって。ただひたすらそれだけを祈ってた。
何時間待ったんやろう。メンバーのみんなが来てくれた。
みんなたまたま仕事が終わったみたいで一緒に来てくれた。
リチャくんがやっぱり伝えてくれたらしい。
みんなも深刻そうな顔で一緒に座りながら待ってた。
大丈夫やんな…？俺を置いてどこにも行かんとってよ…！
「ハアハア…グスッ」
俺はぐしゃぐしゃに泣いててみんなも泣きたいやろうに俺を慰めてくれた。
リ「大丈夫。大丈夫」
リチャくんは子供を慰めるみたいに優しい声で、背中をさすりながら慰めてくれて
正「だいじょーぶやで、誠也くんなら。」
正門くんは安心感のあるお母さんみたいで。
福「もう晶哉泣かんで。誠也くんは1番ちっちゃいけど誰よりも強いねんから！」
大晴くんは持ち前の明るさで不安を吹き飛ばしてくれた。
小「晶哉、誠也くんを信じようや。泣いてたら誠也くんも悲しむやろ？」
小島くんはいつもふざけてるけど、今は立派な優しい、かっこいいリーダーに見えた。
みんなも、大好きな誠也くんが病院に運ばれて不安でたまらへんはずやのに
俺を慰めてくれて、優しいなあ。ほんまにAぇ！groupでよかった。
誠也くん、これからもAぇ！groupで頑張って、デビューするんやろ？
ずっと言ってたやん。Aぇ！はまだまだこれからやって。
誠也くんがおらんなったらAぇ！groupじゃないから、早よ戻ってきてよ…。
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作者名：sueami824 | 作成日時：2023年10月26日 20時
