nine ページ11
リチャside
昨日みんなでルールを決めて最初はまず俺と晶哉が行くことになって，
病院に行く前に晶哉と末澤の家に寄って、荷物とかを持っていこうということになった。
待ち合わせ時間に場所に行けば晶哉はもうすでに来とって近くに寄って
「おはよう。じゃあ行こか」
挨拶をすれば
晶「おはようございます。行きましょか」
いつもみたいに元気がなくて、こっちが不安になるぐらいやった。
晶哉は注意してみといた方がいいかもな。無理しかねへんから。
でも多少のわがままぐらいなら許してあげるか。“恋人”なんやから悲しいに決まってるやろ。
末澤、早よ戻ってこいよ。お前の大好きな恋人が悲しい顔してるで。
佐野side
リチャくんと二人で病院に行くことになったけど、誠也くんの姿を見るのが少し怖い。
現実を突きつけられるような気がして。
受付をして、看護師さんに誠也くんがおる部屋に連れてってもらった。
誠也くんは重症やったからICUというところで治療を受けて今も眠ってる。
リチャくんと俺，どちらも扉を開くのも躊躇ったけど
深呼吸を一つして、覚悟を決めてドアを開いた。
目に入ったのはたくさんの機械と管に繋がれた誠也くんやった。
声が出なかった。そんな誠也くんの姿を見て涙が溢れそうになったけど
必死にこらえる。横のリチャくんをみると目が潤んでたけどリチャくんも堪えてるようやった。
震える足で誠也くんの元に寄って、顔を見てみると綺麗であどけない顔に傷がついてしまってて
俺を守ったせいで出来た傷なんやと思うと罪悪感で押しつぶされてしまいそうやった。
そんな俺にそんなことないよとでもいうように優しくあったかいリチャくんの手が
背中をトントンしてくれる。泣かんって決めたのに泣かせる気？笑
「ありがと」
リ「ん。晶哉のせいじゃないねんからあんま気負わんでええで」
「ありがとう、リチャくん」
そう。リチャくんはいつもさりげなく優しくしてくれる。
俺はただ誠也くんの顔を眺めてた。
綺麗やなあ。ほんまにこんな人が俺の恋人？ちゃんと釣り合ってる？
そんな考えが頭を巡る。いつもなら誠也くんはそんな些細なことにも気づいてそんなことないで、とか
俺の恋人は晶哉しかおらんねんとか言ってくれるのにそんなん言える人は誠也くんしかおらんから
寂しくなった。いつか誠也くんが目を覚ましても俺と同じように寂しい思いをさせへんよう
ずっとそばにおろうと心に決めた。
名前変えました。🙇♀️
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sueami824 | 作成日時：2023年10月26日 20時
