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「そっかそっか。ちょっと強いお薬のままだったもんね。心は今のお薬の方が楽になるかもしれないけど、眠くなりすぎちゃうのが嫌だったら、ポケットのお薬は入院する前に使っていたお薬に戻そうか。そうしたら、安心できる？」
そう聞くと、小さく頷いた。今までの薬は随分長い間もっていたものだから、安心感もあったのかな。
「じゃあね、ポケットに入れておくお薬は前のものに戻しましょう。ちょっとザワザワするなって思ったら飲んでいいからね。いま持っているお薬は、如恵留くんと、学校の先生に持っていてもらおうね。海斗くんがとっても辛くなってしまったときに、飲ませてもらおうね。そうならないように、早めにポケットのお薬を飲めるといいね」
言いたかったことが言えて安心したのか、海斗の体から少し力が抜けた。
「大丈夫かな？次の診察は土曜日です。水曜日の絵画の時に、体重だけ測ってね」
「はい」
「じゃあ、またね。お薬屋さん寄ってね」
ありがとうございました、ということができて、診察室から出る。体重は大きく減っていなくて安心した。
「夜ご飯、何にしようか」
「家に帰りたい」
「そうだね。お家でゆっくり食べよう」
買い物に行けてないからあまり食材はないけど、あるものでなんとなく作って食べよう。明日も買い物行けるかわからないから、早めにネットスーパーで注文しちゃおうかな。
「明日は、学校行きたい」
「朝起きて、頑張れそうだったら挑戦しよう」
帰りの車は落ち着いて乗ることができた。やっぱり少しづつ練習していくしかないよね。
「海斗、頑張ってて偉いね」
そういうと海斗は小さく頷いた。
--距離��--
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作者名：イカ | 作成日時：2022年8月28日 23時
