小さな幸せ 3

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お風呂から出ると、
ソファーでくつろいでるみっくん




私「探しもの、見つかった？」



北「ん、あった、ほれ」




なんか、ポイっと投げてくるから
慌てて、キャッチ




え



探してたのってこれ？



拒否られた気分だったけど、全然違うじゃん




私「うーー！！！」



北「え、泣く？」



私「泣きそうだけど、堪えてんの！
明日、目腫れちゃうから」




だって、合鍵だよ？




北「んははっ、大袈裟」



私「大袈裟じゃない、みっくんは
慣れてるかもしれないけど、
合鍵なんて、はじめてだもん」



北「は？慣れてねーよ、使わなすぎて
どんだけ探したと思ってんだよ(笑)」



私「……ごめんね」



北「なにが？」



私「勘違いした、探しものも一緒に
させてくれないんだって、拒否られたかと
思った」



北「んははっ、なにそれ(笑)
ちょ、こっちおいで？」




前に立つと
私の両手を握って、見上げて微笑んでくる




北「かっこ悪ぃだろ？
合鍵必死に探してたら。
かっこよく渡したいじゃん」



私「投げてたよ？(笑)」



北「んはっ、言うな！ Aんだから
無くすなよ？」




鍵を握ってる手を
ポンポンってされる




……わたしのって言った




私「うん」




渡し方は雑だけど、
みっくんはいつも欲しい言葉を
さらっと言ってくれる




北「そんなギュッて握んないの、
ほら、手に痕ついちゃったじゃん」




私の握ってた指を広げて、ニヤッと笑うと
指先にチュッとキスをおとされる




私「なっ！にしてんの！」




慌てて、手を引っこめる



なんか指先って、……え ろい



はじめての感覚に心臓が跳ねた




北「んふっ、つーかまえたー」




腕をひっぱられ、



気づけば、ソファーの上で



目の前には鋭い目つきのみっくんの顔と天井





この人のスイッチは
いったいどこにあるんだろう




可愛くつかまったはずが、
急にオスになったみっくんに
心臓がついていかず




無意識にみっくんの胸を押してる




鍵を握って、グーのまんま




北「手、じゃま」




私の手から、鍵を取って
ソファーの隣の棚にコトンと置くと




その音が合図かのように




唇が重なる

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