My dear. (ページ12)

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翌日も、酷く雨が降っていた。

いつものように教会で彼女を待つ。

カチ、、、、コチ、、、、

時計の針の音がいつもより大きく感じる。

一向に姿を見せない彼女に不安が募る。何かあったのだろうか。

そう思うと居てもたってもいられず、傘を掴んで彼女の家へと走り出した。

｢っはぁ、、、｣

彼女の家に辿り着くと、

そこにいたのは大勢の警察官。

まさか、と思った僕は様子を伺っていた隣の家のおばさんらしき人に話しかけた。

JS｢あの、！なにかあったんですか！？｣

｢え、えぇなんでも、昨日、隣の家の奥さんが旦那さんと一緒に心中したそうよ、、。

数年前から旦那さんに暴力を振るわれてたみたいでねぇ、

奥さん出ていってからは娘さんが被害にあってたみたい、、。

それを聞いて戻ってきた奥さんが、昨日旦那さんを殺して自分も、、、、。｣

愕然とした。

昨日、、、、？

どうなってるんだ、、？

じゃあ、Aは、、、？

JS｢娘さん、、、、、Aは！？！？

Aはどこにいるんですか！？！？｣

｢私も詳しくは知らないけど、今日韓国に旅立ったそうよ。

なんでも実の父親がいるかもしれないとかで、、。

まったく可哀想な子よねぇ、、、。｣

僕は手に持っていた傘を落とすと、そのままその場に崩れ落ちた。

なんで、

どうして、

昨日、また明日って約束したじゃないか、

どこにもいかないって、いったじゃないか

次々と蘇ってくるAとの思い出。

彼女の綺麗な横顔も、

柔らかい唇も、

凛としたその声も、

幸せそうな笑顔も、

もう見ることも触れることも出来ない。

JS｢、、うっ、、、うわああああああああ｣

土砂降りの中、僕は声が枯れるまで泣き続けた。