40.体育祭篇 05 ページ40
そして体育祭の本戦が開始。私の相手は青山くんで、出番は轟くんの後である。
入場口で待機していると、試合を早々に終わらせた轟くんが歩いてきた。
おつかれさま、と声をかけると彼は、ああ、とだけ答えた。表情もいつにも増して硬いし、さっきの試合も感情に任せて力を解放しただけのように見えた。何かあったのだろうか。
先生たちが一生懸命フィールドを乾かしている。そろそろ初戦だ、彼のことは気になるが気合を入れていこう。
「さあ！次の試合だ！！1-A青山優雅vs＿＿同じくA組！怪力少女松平A！」
＊
試合は勝った。彼のレーザーがでる機械を壊してから続けざまに顎の下に一発。伸びてしまった青山くんには少し罪悪感があったが、試合だから許してほしい。
退場門をくぐり、しばらく歩くと、さっきから感じていた頭痛に耐えきれなくなり壁に手をついた。
心なしか呼吸も荒い気がする。構ってられるか、と歩き出そうとしたところ、優しく誰かに制された。
「……A」
「総悟…」
関係者席からわざわざここまで降りてきたのだろうか。どうして、と質問しようとしたが、彼の冷たい手がおでこに触れて、私は黙った。
「お前、熱あんだろ」
「……うそ、気付かなかった」
「こんなフラフラで試合なんてできるはずねェ。救護室かなんかに＿＿」
「だめだよ」
ぐるぐる。ぐるぐる。
視界が揺れているような気がする。間近で心配そうな顔をする総悟も、心なしか霞んでいる気がした。
体調が悪いのは気付いていた。でもだめなのだ、辞退なんてできない。だって私は、
「この試合に勝って、土方さんに認めてもらうの」
「……っ、」
「信じてほしいの、信じてくれるって言ったの、」
小さい頃から彼の背中を見ていた。彼の強さも、無骨な優しさも知っている。憧れていたんだ。
だから並びたい。認めてもらいたい。体調が悪いなんて言い訳だ。
「トシ兄さんに、信じて貰えないのは＿＿つらい」
「やめろ」
総悟が私の肩を掴み、表情を歪めた。
「なんだってんだ、あいつにどう思われてたってどうでもいいだろィ。それを、どうして、なんで＿＿」
ごめんね、そんな悲しそうな顔をさせるつもりはなかったの。
ごめんね。弱くて、ごめん。
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ケンタッキー - よろず屋一同モブ扱いwwwwwwwwwwwwwwwww (2017年7月15日 13時) (
レス) id: 14327c620f (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 3話の切島鋭児郎の児が次になっていますよ！！ 分かりにくくてすみません(Ａ;´･ω･)ｱｾｱｾ (2017年5月1日 0時) (レス) id: b16a0cad51 (このIDを非表示/違反報告)
あるふ - 切島wwwwwwwwちょ、面白い過ぎますwwwていうか、銀魂とうまく融合してますね笑ここでもやはり土方さんは不器用ですか笑もう笑いが止まらなかったです。頑張ってください！ (2017年2月4日 3時) (レス) id: 1eb099c57d (このIDを非表示/違反報告)
ナミト(プロフ) - ユリ猫さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2016年7月9日 13時) (レス) id: ade0ad6b75 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ猫(プロフ) - すごく面白いです！！更新頑張って下さい！！ (2016年7月9日 10時) (レス) id: 2d583a6834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナミト | 作成日時：2016年5月28日 10時
