04.彼の真の核 ページ4
その後の体力テストも色々と散々だった。ちなみに壊した測定器は自己負担で弁償らしい。本当に勘弁してくれよ。
特に一番ひどかったのは立ち幅跳びだった。思いっきり跳んだら余裕で砂場より外の普通の地面へ着地、しかも失敗して盛大に足を挫いた。
あまりの痛みに悶絶していると、緑谷くんが手を差し伸べてくれた。優しい。
「だ、大丈夫？松平さん」
「……両足一気に挫くとか考えてなかった…」
でもすごい記録だよ、とフォローを入れる緑谷くんの声音には少し自虐的なものが含まれているように感じた。そういえば、彼の記録はどれも平均的なものだ。
「松平さんの個性は、筋力増強みたいなものなの？」
「うん、まあそんなところ。緑谷くんは、個性を使わないの？」
彼の肩が明らかに跳ねた。心なしか笑顔も引きつってるように見える。私は続けて問いかけた。
「使わないんじゃなくて、使えない、とか？」
緑谷くんの笑顔が消えた。その目に映るのは明らかな不安と、何かに対する恐怖。
変なこと聞いちゃってごめんね、お互い頑張ろうね。そう当たり障りのないことを言ってその場を後にする。
近くに置いておいた傘を開き、肩にかける。今日は、日差しが強い。
＊
その後緑谷くんは劇的な記録を出した。指が折れているようだったけれど、あれは個性の副作用のようなものだろうか。まあ怪我をするとわかってたら、ほいほい力を使うわけにもいかないか。
更衣室に向かっていると、後ろからぽんと肩を叩かれた。振り向けば、ショートボブの女の子。
「麗日さん？」
「そう！麗日お茶子です！よろしくね、えーっとAちゃん！」
ほわほわした笑顔で自己紹介をしてくれたお茶子ちゃん、もとい麗日さん。確か重力操作みたいなことをできる子だったような気がする。
「すごいね、Aちゃん。どれもいい記録だったよね！」
「いや、そんなことないよ。備品を壊すわ足挫くわで……」
大丈夫？保健室行く？と大げさに心配させてしまったが、真選組ではこんなこと日常茶飯事である。特に総悟とか総悟とか総悟とかのせいで私や土方さんはよく怪我をする。今度は目にもの見せてやる。
「気になってたんやけど、どうして傘差してるの？」
「えーっと…なんていうのかな、こ、個性の副作用で日差しに弱いっていうか…」
そっかあ、大変だね！と朗らかに笑うお茶子ちゃんに、嘘をついてしまった罪悪感を感じたのは言うまでもない。
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ケンタッキー - よろず屋一同モブ扱いwwwwwwwwwwwwwwwww (2017年7月15日 13時) (
レス) id: 14327c620f (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 3話の切島鋭児郎の児が次になっていますよ！！ 分かりにくくてすみません(Ａ;´･ω･)ｱｾｱｾ (2017年5月1日 0時) (レス) id: b16a0cad51 (このIDを非表示/違反報告)
あるふ - 切島wwwwwwwwちょ、面白い過ぎますwwwていうか、銀魂とうまく融合してますね笑ここでもやはり土方さんは不器用ですか笑もう笑いが止まらなかったです。頑張ってください！ (2017年2月4日 3時) (レス) id: 1eb099c57d (このIDを非表示/違反報告)
ナミト(プロフ) - ユリ猫さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2016年7月9日 13時) (レス) id: ade0ad6b75 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ猫(プロフ) - すごく面白いです！！更新頑張って下さい！！ (2016年7月9日 10時) (レス) id: 2d583a6834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナミト | 作成日時：2016年5月28日 10時
