20.USJ篇 03 ページ20
「A、怪我してないか！？」
「大丈夫！まだ全然行ける！」
走りながら切島くんと話す。人数は多いが、纏まってはいない。雇われた集団かなにかだろう。
そんな集まりのはずなのに、なぜか鳥肌が消えない。モヤのやつではない。相澤先生と対峙していた顔に手をつけた不気味な男でもなく、横に立っていた動物でもない。
ここには何かがいる。恐ろしくて堪らない、何かが。
＊
「オールマイト！！」
爆豪くんがモヤを吹き飛ばす。轟くんはオールマイトを押さえ込んでいた化け物を凍らせる。私はそれを見て、切島くんのパンチを躱した男の顔面を殴り飛ばした。
「かっちゃん、轟くん、切島くん、松平さん！！」
「っそ、かっこつかねえ…！！」
緑谷くんが名前を呼んでいる。
友達が、何か言っている。
分かってる。ここは戦場だ。ぼうっとしている暇なんてない。分かってる、分かってるのに！！！
「A」
おまえは あの と き
「皇……！！」
「まずい、止まるんだ！！松平少女！！！」
「地球人と仲良くやっているみたいだね」
鳩尾に、拳が食い込む。胃液が逆流しそうになるのを堪えて、傘で横っ面を殴ろうとするが受け止められる。
「遅いよ」
「ぐあ！！！」
顔面に蹴りが叩き込まれる。勢いは凄まじく、後方にいた爆豪くんのところまで吹き飛ばされた。みんなが私の名前を呼ぶ。だが構ってなんていられない。
追い打ちをかけるように皇が拳を振り下ろす。それを躱して、肩に番傘を突き刺した。怯んだところを跳躍して顎を蹴り上げる。
「……お前ぇえっ！！」
「いつからそんな汚い言葉を使うようになったんだい？兄として恥ずかしいな」
その言葉とともに足を掴まれて、地面に叩きつけられる。体を強かに打ち付け、がはっと声が出る。
どうして、どうしてここにいるの。
どうして、お父さんとお母さんを殺したの。
どうして、私を置いていったの。
ねえ、お兄ちゃん。
＊
目の前で、理解できねえことが起こっている。
松平がスメラギと呼んだ男は、松平と同じ傘を持っていた。お互い面識があるようにも見える。
「轟くん！」
松平たちの方に気を取られていてはだめだ。俺たちには俺たちの敵がいる。はやくこの場を収束させて、松平を＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 241人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ケンタッキー - よろず屋一同モブ扱いwwwwwwwwwwwwwwwww (2017年7月15日 13時) (
レス) id: 14327c620f (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 3話の切島鋭児郎の児が次になっていますよ！！ 分かりにくくてすみません(Ａ;´･ω･)ｱｾｱｾ (2017年5月1日 0時) (レス) id: b16a0cad51 (このIDを非表示/違反報告)
あるふ - 切島wwwwwwwwちょ、面白い過ぎますwwwていうか、銀魂とうまく融合してますね笑ここでもやはり土方さんは不器用ですか笑もう笑いが止まらなかったです。頑張ってください！ (2017年2月4日 3時) (レス) id: 1eb099c57d (このIDを非表示/違反報告)
ナミト(プロフ) - ユリ猫さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2016年7月9日 13時) (レス) id: ade0ad6b75 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ猫(プロフ) - すごく面白いです！！更新頑張って下さい！！ (2016年7月9日 10時) (レス) id: 2d583a6834 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナミト | 作成日時：2016年5月28日 10時
