13.少年Kの独白 ページ13
松平A。
透き通るように白い肌に、ふわふわの茶色い髪。曇りの日でも日傘をさすような、お嬢様を具現化したようなやつだと思っていた。
暴力を嫌いそうなその手が、握力計をぶっ壊すまでは。
入学して数週間しか経っていないが、あいつの外見と全く違う内面に親しみを感じていた。
だから、だろうか。
「あーっと……ちょっと…熱が…」
違う。
こいつは、違う。
そう直感的に思った。何が、と言われれば答えにくいが、上っ面だけの笑顔や、時折見せる底冷えするような冷たい目。例えは悪いが、小さい頃偶然見た、人殺しを犯したヴィランの目にそっくりだった。
休み時間、席を立ったあいつを追いかけて外に出る。どういうことなのか聞きたかった。クラスでこのことに気付いているのは、俺だけのような気がしたから。
「………は、……でも………ですぜ」
男らしくないとは思ったが、電話をする声が聞こえて慌てて身を隠す。話すあいつは、やっぱりいつものAではなかった。通話を切る気配がして、急いでその場を離れる。
誰だ。
一体、あいつは誰だ！！！
＊
「切島、朝からなに怖い顔してんだよ。眉間にシワがよって爆豪みたいな顔になってんぞ」
「てめえ俺みたいな顔ってどういう意味だ！！殺すぞ！！！」
「そんな顔だよ！鏡見てこいって！！」
昼休み、心配してくれたらしい上鳴が声をかけてきた。そのまま近くを通った爆豪も巻き込んで笑っている。いつもだったら俺も笑うところだけど、気分ではなかった。
「悩みがあるなら、とっとと解決してこいよ！男らしくねーぞ、切島！」
そう快活に笑った上鳴を見て、目が覚めたような気がした。
そうだ、後のことなんて考えるな。杞憂だったらそれが一番だ。そうだな、と返してAの元へ向かう。
「お前は、誰だ？」
それを聞いたAは、一度呆けたような顔をして、それから＿＿＿
「………チッ」
舌打ちをして、またあの冷たい目をした。
昼休みで賑やかなはずの校内で、うちのクラスだけが、水を打ったように静かだった。
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ケンタッキー - よろず屋一同モブ扱いwwwwwwwwwwwwwwwww (2017年7月15日 13時) (
レス) id: 14327c620f (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 3話の切島鋭児郎の児が次になっていますよ！！ 分かりにくくてすみません(Ａ;´･ω･)ｱｾｱｾ (2017年5月1日 0時) (レス) id: b16a0cad51 (このIDを非表示/違反報告)
あるふ - 切島wwwwwwwwちょ、面白い過ぎますwwwていうか、銀魂とうまく融合してますね笑ここでもやはり土方さんは不器用ですか笑もう笑いが止まらなかったです。頑張ってください！ (2017年2月4日 3時) (レス) id: 1eb099c57d (このIDを非表示/違反報告)
ナミト(プロフ) - ユリ猫さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2016年7月9日 13時) (レス) id: ade0ad6b75 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ猫(プロフ) - すごく面白いです！！更新頑張って下さい！！ (2016年7月9日 10時) (レス) id: 2d583a6834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナミト | 作成日時：2016年5月28日 10時
