体育祭でアキレウス召喚 ☆ ページ4
わたし以外、誰もいない控室。
そこで小さく、わたしは彼の名前を呼んだ。
「アキレウス」
「何だ、マスター」
現れた英雄の緑の髪が小さく揺れる。鋭い瞳がわたしを見ていた。
「次の試合、あなたにお願いしたいの」
「そりゃ願ってもねえ話だが…。いいのか、マスター？あんた、一度使ったサーヴァントは二度使わねえって決めてたんだろう」
「決めてたっていうか…うん。対策を立てられないようにしようとは思ってたよ」
そう言うと、アキレウスは訝しげな目線をこちらに向ける。
彼には、先ほどの障害物競走で活躍して貰ったのだ。三頭の馬が引く鉄の塊に乗っての障害物競走なんて、ほとんど反則級だと思ったが、ペナルティーは取られなかったのでアリらしい。それでも出久には負けてしまったのだけれど。
「さっきのね、出久＿＿いや、友達の戦いを見てて、ちょっと思うことがあったの。というか＿＿わたしもしようと思って。Puls Ultra」
「ほう？」
「今から闘う常闇踏陰くん、近接戦では最強って言われてるの。どうせなら、相手が、一番力を発揮するときに倒したいじゃない」
「だから俺の槍を使うってことか。いいぜマスター、その考え方は悪くねえ。いやむしろ好きだな、俺は。強敵を打ち滅ぼしてこその英雄だろう」
「滅ぼすのはやめてね？」
思わずそう言うと彼は軽快に笑う。そして座っていたわたしの手を引いて、強引に立ち上がらせた。
「あんたに勝利と栄光を」
「期待してるよ、ライダー」
＊＊＊
歓声が響く観客席。次の試合の開始のアナウンスが流れ、それは更に大きくなる。
緑谷出久は、慌てて保健室から戻り、自分の席からスタジアムを見下ろした。まだ選手の姿は見えない。間に合ったようだ。
「あっデクくん！よかったね、Aちゃんと常闇くんの試合、まだだよ」
「そうみたいだね。Aちゃんの個性はいくら見ても観察し足りないから…！」
どこからかノートを取り出してメモを取り始めるクラスメイトを見て、麗日お茶子は乾いた声で笑う。
＿＿＿次のAの相手は常闇くん。屈指の実力者。特に近接戦においては最強。
きっと後方からの攻撃で間合いに立ち入らせずに勝負を決めるだろう。それが最善手だ。そうなるなら、セイバーさん以外の２人が、
緑谷の呟きは、ひときわ大きくなった歓声と、それを煽るアナウンスで打ち消された。
「さァ始めてくぜ二回戦！常闇踏陰VSAA！」
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闇音(プロフ) - 初めまして。こちらのシリーズのお話、いつも楽しく読ませていただいています。ジーク君と1日デートするというリクエストは可能でしょうか？本編ならびに番外編も更新を楽しみにしています。 (2020年3月28日 1時) (
レス) id: f425466021 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳(プロフ) - いつもぜんざいさんの小説を楽しく読ませて頂いてます(>_<)すみませんリクエストなのですが、キングプロテアちゃんと夢主ちゃんとA組のお話が見たいです…！更新楽しみにしてます！ (2019年4月25日 20時) (レス) id: 2e7f27e19e (このIDを非表示/違反報告)
リリカ(プロフ) - こんにちは！いつも楽しみにしてます！ リクエストで岡田以蔵と夢主とA組の話をお願いします！ (2019年1月4日 9時) (レス) id: 317858aab0 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンヌオルタサンタリリィ - 初めまして！インド兄弟楽しみです！それからリクエストよろしいでしょうか？私はロビンとビリーが取り合うのがいいです！ (2018年10月11日 17時) (レス) id: 9d73ceb014 (このIDを非表示/違反報告)
夜ト(プロフ) - インド兄弟の続き楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2018年10月6日 16時) (レス) id: fa8e26fbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぜんざい | 作成日時：2018年5月27日 11時
