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純真無垢な瞳に見つめられて、ロビンは言葉を流す。その様子を見ていたネロが、大きな声で言った。
「光源氏とやらか！！？」
「違えよ！？」
彼女の頭には、最近Aが授業でやっていた古文の内容が。美男である光源氏が幼い紫の上を見初めて連れ帰り、自分好みの女にというものだ。さすがにロビンフッドもそれは知っていたらしく、即座に怒鳴り返す。
それを間近で浴びた腕の中の少女はピシリと固まり____ロビンが、あ、まずい、と思った時にはその瞳にじわりじわりと涙の膜が張っていた。その瞬間、無骨な腕が伸びてきて、彼の腕から少女を取り上げた。
「ん〜？どぉした？びっくりした？」
「お、おにいちゃん……だれ？」
「俺？俺は燕青。言ってみ？」
「えんせい…？」
整った顔を緩ませて、安心させるように抱きかかえた少女をあやす燕青。引っ込んでいく涙を見て、ロビンは溜息をひとつ吐いた。
「全く、あれは皇帝ズジョークだというのに。して、弓兵。我らのマスターがなぜあのようなことになっているのか、説明してもらおうか？」
「……へいへい、仰せのままに」
「……それにしても…」
あっという間に心を許したのか、燕青に笑顔を見せる少女____否、A。ネロは彼女に目をやり、神妙な顔で呟いた。そして、
「その姿、まっっっこと愛らしいではないか！奏者よ〜っ！！」
「俺の話聞く気あります！？」
＊＊＊
ロビンの話はこうだった。
Aと共に街を歩いていたロビンフッド。
向かい側から走って来た小さな子供が、目の前で見事に転び、Aは大丈夫？と手を差し出した。
その子供の目はみるみるうちに潤んでいき、宥める暇もなく大きな声で泣きだした。そしてその時、
「個性が暴発したんですわ。まだガキで、制御がうまく出来ねえんだと。人間の肉体的な時間を巻き戻す個性らしくて、24時間はこのままって話で」
「ロビンフッドもガキになったら面白かったのにな」
「俺は人間じゃねえよ」
その子供の個性は人間にのみ作用されるらしく、ロビンフッドの身体には何の変化もなかった。ここどこ？お兄ちゃんだれ？とオロオロするAを宥めるのに精一杯で、半泣きで謝る親にはぞんざいな対応をしてしまった。今頃罪悪感でいっぱいになっていることだろう。
「奏者〜♡余が食べさせてやろう、あーん」
「あーん」
「どうだ？」
「おいしい！おねえちゃんも食べる？」
当の本人は、ネロと共に燕青が持参したケーキに舌鼓を打っている。皇帝の顔はデレデレだ。
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闇音(プロフ) - 初めまして。こちらのシリーズのお話、いつも楽しく読ませていただいています。ジーク君と1日デートするというリクエストは可能でしょうか？本編ならびに番外編も更新を楽しみにしています。 (2020年3月28日 1時) (
レス) id: f425466021 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳(プロフ) - いつもぜんざいさんの小説を楽しく読ませて頂いてます(>_<)すみませんリクエストなのですが、キングプロテアちゃんと夢主ちゃんとA組のお話が見たいです…！更新楽しみにしてます！ (2019年4月25日 20時) (レス) id: 2e7f27e19e (このIDを非表示/違反報告)
リリカ(プロフ) - こんにちは！いつも楽しみにしてます！ リクエストで岡田以蔵と夢主とA組の話をお願いします！ (2019年1月4日 9時) (レス) id: 317858aab0 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンヌオルタサンタリリィ - 初めまして！インド兄弟楽しみです！それからリクエストよろしいでしょうか？私はロビンとビリーが取り合うのがいいです！ (2018年10月11日 17時) (レス) id: 9d73ceb014 (このIDを非表示/違反報告)
夜ト(プロフ) - インド兄弟の続き楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2018年10月6日 16時) (レス) id: fa8e26fbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぜんざい | 作成日時：2018年5月27日 11時
