一目惚れ ページ5
※軍パロ
一瞬目があった気がした。
一目惚れだった。
緑のパーカーを着たそいつは綺麗な少し長めの茶髪を靡かせ、綺麗な緑の瞳をした目を少し細め、子供みたいに口を開けて無邪気に笑っていた。
声は少し高めだが、笑い方はいたずらっ子の男の子みたいで。
我ながらびっくりした。まさか、一目惚れなんて。
私はその時“観光客”としてこの我々国を調査していた。
近々戦争を仕掛けるそうで、私はそのためにこの国にやって来た。
彼が誰かも知っている。
いわば、彼は敵国の幹部。私も自国の幹部。
だから、この恋だって叶わない。
それなのに…
「よぉ、お前は唯一の女性幹部…Aか。」
『…味方最大の脅威、ゾム。』
「へぇ〜知っとるんや。流石うちを観光してただけやわ。」
やっぱり、知っていたのか…
我々国は私達が戦争を仕掛ける前に宣戦布告してきた。
情報が漏れていたらしい…向こうが優勢で私達もう勝ち目はない。
『…私を殺せば良い…もう抵抗なんてしない。』
「…つまらねぇな。呆気なく負けを認めるんや。」
『この国に勝ち目何てないし、それに私は貴方には勝てない。』
好きな人を殺そうとは思えない。
それに、どうせなら好きな人に殺された方がいい。
私は弱いから、人一人傷つける事だってできないんだ…
「…なぁ、ぶっちゃけ俺のことどう思う?」
『…どういうこと?』
「俺、実はお前に一目惚れしたんや、あのとき。一瞬目ぇあったやろ。」
…え、あのとき、私だけじゃなかったの?
目があった気がしたのは、間違いじゃなかったんだ…
「本当はこんな形で会いたくなかったんや。勿論敵国幹部やって事くらいわかっとった。でも、自分でもびっくりするぐらいお前にひかれたんや。」
『…本当は私だって、敵だと認識したくなかった。でも、仕方がないんだ。私は好きな人になら殺されてもいいよ。』
結ばれない恋なんてするもんじゃないな…
やっと話せたのに敵だなんて…
「…じゃあ、こっちくるか?自国裏切ってもいいんなら俺は構わんで。」
『！？』
裏切る…か…
どうせ私はろくに友達もいないし、いつも同じ幹部に馬鹿にされている。
こんな国を捨てて、そっちについた方がいいか…
『…本当に良いの?そっちに行って…本当に良いの?』
「ええで、お前が望むなら…」
そう言って彼は手をとって我々国に行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氷華 璃瑠(プロフ) - Yukiさん» どうもリクエストしたプロです(帰れ) (2019年11月17日 17時) (
レス) id: 915617822f (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - でももっと激しく襲われる方が良かったなぁ←文句言うな (2019年11月16日 22時) (レス) id: 941a83ae3b (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 襲われるとかプロか！？ (2019年11月16日 21時) (レス) id: 941a83ae3b (このIDを非表示/違反報告)
氷華 璃瑠(プロフ) - NAMEさん» さすがですわ！！(吐血) (2019年10月20日 19時) (レス) id: 915617822f (このIDを非表示/違反報告)
NAME(プロフ) - うへぇ、もうギリギリというかもろアウトな希ガス。最後まで行ってないから大丈夫…大丈夫…。氷華 瑠璃さん、リクエストありがとうございました!! (2019年10月19日 19時) (携帯から) (レス) id: 8793375dfc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：NAME x他1人 | 作成日時：2018年9月1日 18時
