crisis09 ページ9
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家に帰ってもお互い無言で、どちらからも話を切り出せずにいた。
結局、ユンギは私を選んでくれたってことでいいの？と確信を持てないまま。
「……A。ヒョンのことなんだけど」
2人でソファーに座るとユンギが口を開いて話し始める。
「好きって言われたけど断った」
「……」
「昨日シたのは本当に勢いだったんだけど、それでもオレが嫌がらなかったのは事実だから。ごめん」
「今日のキスは？」
「……は、」
「…脱衣場でキスしてたの知ってるんだから」
私が聞くと、ユンギは歯切れ悪そうに返した。
「それも、別に嫌じゃなかったからした、……」
「何それ。嫌じゃなかったら何でも許すんだね」
「でも、もう絶対しないから…。Aがいなくなる方が耐えられない」
「……っ」
「Aがホソクと手繋いで戻ってきてめちゃくちゃ焦ったんだよ」
お前がオレに愛想尽かしたかと思った、と言ったユンギ。
「……ユンギのこと、絶対許さない」
「…うん」
「ずっと私のそばにいてくれなきゃ、絶対許さない…っ」
その瞬間、ふわりとユンギの匂いに包まれる。
「……もう不安な思いさせないから、Aもずっとオレのそばにいて」
その言葉に胸がきゅっと締め付けられ目頭が熱くなる。
何度も頷いてユンギの背中に手を回した。
「私のこと好き？」
「…ん、ずっと好きだよ」
そして引き寄せられるように唇が重なった。
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作成日時：2021年6月27日 23時
